8話 ページ10
次の日。
私は、放課後に友達と寄り道した後、一人で帰路についていた。
すると、
？「あ、Aちゃんだ」
と、声をかけられた。
振り返ると、阿部くんと知らない男の子がいた。
『阿部くん、こんにちは。その人は？』
阿「ああ、紹介するね。俺とふっかの友達の、渡辺翔太だよ」
渡「よろしく」
『はじめまして、山本Aです。よろしくお願いします』
渡「タメ口でいいよ。ふっかと阿部ちゃんと仲いい子だし。俺も仲良くしたいから」
『じゃあ、タメ口で。よろしく、渡辺くん』
渡「翔太でいいよ。俺もAって呼ぶから」
『じゃあ、翔太くん。よろしく』
渡「おう、よろしく、A。あ、連絡先交換しよ」
『うん、いいよ』
翔太くん、なんか良い人そうだな。
あれ？でも翔太くんって···。
それに、深澤くんがいないってことは···。
『ねえ、阿部くん。深澤くんは？翔太くんはいるから、部活は無いんじゃないの？』
阿「ふっかは、今日も部活に行ってるよ。翔太は···」
渡「俺は、サボった」
『え！？いいの？試合あるのに···』
渡「いーんだよ。ずっと練習してると疲れるし」
『まあ、そうだろうけど···』
阿「俺も、助っ人を頼んできた張本人がサボるのはどうかと思うけどね」
渡「〜っ、分かったよ！明日はちゃんと行くよ！」
『明日だけじゃなくて、その後の日も行くよね？』
渡「行くよ！行けばいいんだろ！！はぁ〜〜···」
そう言って、翔太くんはうなだれた。
その時、
阿「あ、もうこんな時間だ。俺もう行かなきゃ」
渡「ああ、家庭教師だっけ？じゃあ、また明日な」
阿「うん、また明日」
『翔太くん、またね。バスケ頑張って』
渡「おう。またな、A」
お互いに手を振って、翔太くんとバイバイした。
阿「じゃあ、行こっか」
『うん、そうだね』
私は阿部くんと並んで、帰り道を歩いた。
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作者名：はる | 作成日時：2023年5月15日 20時
