４３．欲しいなら自分でつかめ ページ43
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突然、カーテンの向こうで
「はぁぁ、若いね〜」って二宮先生の声と
「シッ」と嗜める大野先生の息づかいが聞こえた。
聞かれてる恥ずかしさに全身が震えるほどドキドキしたけど
「ねぇ、A。
潤さまに、好きなの、幼なじみじゃなくて彼女にしてって言えばいいじゃん」
真剣にそう訴えるアガサに、諦めに似た感情が押し寄せてきて 少しずつクールダウンしていく。
「そんなこと言えるわけないじゃん。
ずっと母親みたいに口煩くて可愛げのない私のことなんて、もういい加減うんざりしてるはずだよ。
潤は優しいから言わないけどさ・・」
好きだと言えない理由は次から次へと浮かんでくるからイヤになっちゃう。
「Aさ、本当に潤さまのこと見てる？
さっきの話を聞いてても、普段の潤さまを見てても、私にはAが思ってるのとは全然違う潤さまが見えてるよ」
「そのとおっ・・ふが」
たぶん何か言いかけて口をふさがれてる二宮先生。
「Aはさ、いつも自分が潤さまを守るって言うよね。
たぶん２人にはそう思わせる何かがあって、それはすごく大事なことなのかもしれない。
でも、それのせいだけで Aは潤さまのそばにいるの？
潤さまだってそうだよ。
守って欲しいだけで、ずっと Aと一緒にいるって本当に思ってる？」
「だって潤には色々と大変なことがあって、困った時には私が助けてあげなきゃ・・」
「潤さまはもう強い男の子だよ。Aに守られてばかりじゃない」
「じゃあ やっぱりもう私なんて必要な・・」
「それは違うよ！
ねぇ、潤さまをしっかり見てあげて。
言葉に出来ないだけで ちゃんと視線で、表情で、たくさん Aに伝えてるよ。
Aは今、自分に素直になれないせいで、簡単なことがグチャグチャになって見えなくなってるだけだと思う。
今回のケンカはいいチャンスじゃない？
好きなら、欲しいものは自分で掴まなきゃ」
私が欲しいもの？・・・
欲しいものは ただひとつ。
すると
カーテンの向こうからパチパチと拍手する音が・・
「ご静聴ありがとうございました〜(笑)」
なんて、アガサがふざけて言うから
なんか笑えてきた。
笑いながら胸のつかえがすーっと消えていくのを感じた。
潤に謝ろう
そして 好きだと伝えよう
１０年以上の想いを込めて。。
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● ● 第２章へ続く ● ●
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すみれ(プロフ) - ｳｯﾁｰさん» じれったい←安全地帯、もちろん私も知ってます（笑）あんがいグズグズしてる潤ちゃまにしっかりしろー！でも好きぃ〜（≧∇≦）とニヨニヨしながら続きを妄想してるよ。次章もお付き合いよろしくね！ (2016年6月7日 8時) (
レス) id: 5d2b02d120 (このIDを非表示/違反報告)
ｳｯﾁｰ(プロフ) - 二人とも想いあってるのにね。じれったい←安全地帯(知ってる人は少ないか)けども応援してる！そんな二人だとおもいます。 (2016年6月6日 23時) (レス) id: 7f541d8bdf (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - 凌央さん» 凌央ちゃ〜ん♪コメント嬉しいよ〜。潤くん全然出てこないし、皆さまの反応にビクビクのわたくし。アガサちゃん気に入ってくれて良かった。雅紀とアガサちゃんには焦れったい２人を導いてもらってるよ。次章もお楽しみにっ( ´ ▽ ` )ﾉ (2016年6月3日 20時) (レス) id: 5d2b02d120 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - ayakoさん» あやこちゃ〜ん♪ 発展？ムムっ(￣ー￣) 動き出すことは確かですっ！！（笑）楽しみにしてね。で、あちらの智とのちぅ♪ 思う存分満喫してちょーだい。私の妄想だけど〜(´ε｀ ) (2016年6月3日 20時) (レス) id: 5d2b02d120 (このIDを非表示/違反報告)
凌央(プロフ) - すみれちゃん！おはようございます。親友のアガサちゃん、 めっちゃカッコイイ(*>ω<*)同性ながら惚れ惚れしちゃう(///∇///) アガサちゃんの言葉で主人公ちゃんがどんな行動とるのか、今からワクワクします(*´∀`) (2016年6月3日 8時) (レス) id: db1aa26468 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみれ
作成日時：2016年4月13日 16時
