スカート履いて、嘘を吐く【日常組】

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ｼｬｯｼｬｯｼｬと鉛筆を休む暇もなく動かし続け
デッサンを完成させていく




2人とも美形だから見てて惚れてしまう
前からも“友達”として惚れていたけれどね




「Aー？ イケメンに描けてる？」




『www 大丈夫 元々イケメンだから、寧ろ私が変に加工しないか不安なくらいだよ」




「え！ 僕もAさんにイケメンって言われたい！」




『しにがみくん、イケメン！』




「可愛い… ありがとうございます！」




顔を赤くして手を止めてしまうしにがみくんを見てふと思う
こうゆうのって普通女子側が照れるんだよね？




『よし 終わらせないと ﾎﾞｿ』




すでに１枚目のしにがみくんのデッサンの仕上げに入る
今のところ順調




ﾄﾞﾝｯ





「あっ！ ごめんー 君影薄すぎてわかんなかったわ〜 ごめんね〜」




『はい』




勢いよく押されたせいでちょうど顔に線が入ってしまった
どうしよう 消せるけど痕に残ってるかもしれない 折角上手くいったのに




「ちょっと そのまま行かせるとでも思った？」




「はっえっと ぺいんとくん！ 」




「軽々しく名前を呼ぶな 今見てたけどあからさまにAにぶつかってた」




「え？ 見間違いじゃない？」




「惚けんな Aのデッサン見てみろ、線が入ってる」




ぺいんとの男子にしては綺麗な指が私のデッサンに触れる




「あっ ご、ごめんねー じゃ」




「はぁ 大丈夫？ A ごめんね」




守ってもらったのに謝られるなんて
情けない

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