涙を流す物へ (ページ7)

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＠大我

朝、目が覚める。

俺は誰だ。

俺は―――

日記帳を開く。

俺は、京本大我だ。

SixTONESのメンバーだ。

今日は、バラエティ番組の収録。

特技披露、テレビ局に集合。

朝の身支度を始めた。

大我「初めまして」

そう言いながら、『SixTONES様』と書かれた

楽屋の中に入る。

？「よろしく、高地です」

大我「高地さん、よろしくお願いします」

優吾「タメ口でいいよ」

大我「じゃあ、高地で」

高地は、ニコニコと笑った。

大我「隣、失礼します」

？「あぁ、散らかっててゴメンね」

大我「いえいえ、…あの、名前」

？「俺、ジェシー。ねぇ、じゃんけんしよう」

大我「じゃんけん、いいですよ」

ジェシー「じゃあ、行くよ。最初は、ジャーン！」

大我「えっと…」

？「ゴメンね、びっくりしたよね。それが、こいつの魅力だから」

大我「あぁ…」

一瞬戸惑ったけど、一人のメンバー――樹がフォローしてくれて

ようやくわかった。

収録中に戸惑わなくて良かった。

その後も、メンバーが楽屋入りして

同じような会話をして、収録の時間にあっという間になった。

この日の収録は、俺たちの事務所の先輩のレギュラー番組。

Snow Manという、グループもいるらしい。

でも、どんなグループかは、両方知らない。

緊張しながらスタジオに入ると

そこには、先輩だと思う5人が居た。

優吾「はぁ…！相葉君、やっぱり、カッコいい」

大我「どの人？」

優吾「あの、笑顔が素敵な人！癒しキャラで…」

この後、延々と相葉さんの話をするもんだから

そろりと高地から離れた。

樹「お疲れ」

大我「高地の相葉さん熱だけは分かったな」

樹「まぁ、逃げてこれたのは、不幸中の幸いだな」

と、樹が俺を褒めてくれた時に

遠くからスタッフさんの声がした。

そろそろ、収録が始まるようだ。

今日の俺にとっては、初めての収録。

何を話せばいいのか、よくわからなかったけれど

結構、頑張った気がする。

俺が披露したのは、「ミュージカル絵描き歌」

ミュージカルの経験があるとはいえ

俺はよく知らない。

大丈夫か、と心の中で思ってたけど

笑いも起こったし、まぁ、よしとしよう。

今日、驚いたと言えば

あれだけ簡潔な文章を送ってきた北斗が

まさかのジェシーが大好きという事。

あんな、デレデレした顔を見るとは、思わなかった。

でも、今思うと、楽屋からずっと、隣にいたなと思った。