お姉ちゃんのこぼれ話【シリーズ短編】 (ページ15)

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「ずっと黒髪だったから違和感はあるっちゃあるけど、別に似合ってるんでない？」

「えー！！！！」

「お前マジで失礼だな！！」

「いや、違うんだよ！なんていうかなぁ…」

貶しているわけではなくて。
ただとしみつには、純朴な男の子でいてほしいというか。

「あー、あれかなぁ…」

「あ？」

「てつやもしばゆーも、あと今のゆめまるもだけど、‌三人は髪色を明るくしても可愛いんだけどさ、」

「まずその前提に納得してないからな、俺は。」

「としみつはなんか、“かっこよく”なっちゃうんだよなぁ。」

「…は？」

うん、この表現がしっくりくるかもしれない。

「かっこいいからさぁ、女慣れしたチャラい人みたいに見えちゃってイヤ。」

「……。」

口に出したら妙に納得してスッキリしたけど、かなり身勝手なことを言っていることにも気が付いた。案の定としみつは黙りこくってるし、これはお天気屋な彼の空模様を、かなり悪くさせてしまったかもしれない。

わかりやすくそっぽを向いて、またギターに集中しはじめてしまったとしみつの機嫌をこれ以上損ねないようにと、私はそっとその場を離れた。

「ねぇしばゆー、としみつまだ怒ってるかな？」
「いや、むしろバリバリに機嫌いいよ。」

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