もしもし_03 ページ49
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「それ、ストーカーってこと？」
「いや、そんな大層なもんじゃないけど、電話がかかってくるだけだし。」
「一回も出てないんだろ？電話。」
「うん。」
「でも、決着つけたいんだら？」
そうなんだよね。
やっぱそろそろ腹をくくるしかないか。
「Aさんは…まだ好きなの？そいつが。」
「え？」
二人が、どこか神妙な顔で私をみつめる。
思ってもみなかった質問で、思わず首をかしげた。
「え、いや、全然。もう好きとか嫌いとかいう感情じゃない。強いて言うなら心霊現象かな。ポルターガイスト的な。」
「え？」
「は？」
もう終ったはずの人間が悪さをしてきてる的なね。
あれ、私これ、結構うまい例えじゃないか？
私の答えが意外だったのか、二人が豆鉄砲くらったみたいな顔をする。
場違いかもしれないけど、ちょっと笑いそうになってしまった。
「…電話にでたら気持ちが揺らぎそうとか、そういう話じゃねえの？」
「なにその乙女な発想。としみつかわいいなぁ。」
「はぁ！？」
「えっとじゃあ、Aさんは何に悩んでんの？」
最初、携帯の画面にその名前が表示されたときに思ったのは「あ、そういえば電話帳消してなかったな」ってこと。LINEはブロックしたけど、電話帳に登録していた電話番号のことは忘れていて、いやあうっかりしていたな、お父さんがこの名前みたらまた発作が起きちゃうよ。それにしても、今更なんの為に電話してきたんだろう…とか考えていたら、着信が止まった。
折り返すべきかな、というのも一応は検討したけど、そこまでする義理があるのか。いや、無い。
二回、三回、と立て続けにかかってきたのを見て「え、なにこれ。出るまでかけてくるの？」と不穏な空気を感じたが、まあ無視しつづけていればいずれは諦めるだろうとまたほおった。
不在着信の回数が二桁を超えたあたりでさすがに恐怖を感じ始めたが、もはや出るに出られないというか、完全にタイミングを逸した気がして。
拒否設定にすることも考えたけど、まあ私も若干の罪悪感というか、負い目があってそこまではできず。
やはりそろそろ腹をくくって電話に出るべきかと、そういう話なのだけど。
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STO(プロフ) - ひなたさん» コメント、ありがとうございます。とっても励みになります^^ 続編についてですが、現在編集中の為パスワードを設定しております。準備ができ次第公開しますので、すみませんがもう少々お待ちください…！！他作品まで覗いてくださって、本当にありがとうございます！ (2020年5月3日 22時) (
レス) id: d38e93f1d3 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 次作のパスワードはどこかに公開されているのでしょうか？？ (2020年5月3日 22時) (レス) id: 08bb1ee4ce (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 素敵な作品が読めて最高に幸せでございまさす。これからも応援してます！作品楽しみにしてますね(^^) (2020年5月3日 22時) (レス) id: 08bb1ee4ce (このIDを非表示/違反報告)
STO(プロフ) - ちゃんこさん» 乏しい語彙力を振り絞って書いているので恐縮です…！応援ありがとうございます^^ (2020年4月28日 7時) (レス) id: d38e93f1d3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんこ - 言葉選びやも展開もとっても好きです…陰ながらですが応援しております、！！！！ (2020年4月27日 20時) (レス) id: d3a7475a7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：STO | 作成日時：2020年4月21日 15時
