雪男の紅一点（！？）

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深澤「誰も要らない、なんて思ってないよ。思ってたらねー、俺ら嘘下手だし態度違うのすぐバレちゃうわ 笑」


だから安心して、と言えば更に泣き出した。

あ〜…こりゃ逆効果だったか？

ただ悲しくて泣いてるわけじゃないから良かった。


渡辺「…もう大丈夫？落ち着いた？俺話しても大丈夫かな」

深澤「翔太もなんか言ってやれよ」

渡辺「えぇ！俺の無責任な言葉でAのこと傷付けたくないんだけど…」

深澤「大丈夫だって」


ちら、と俺の胸の中で泣いているAを見れば潤んだ瞳と目が合った。


翔太も翔太で不器用ながらにAのことを心配しているのだ。

翔太はすぐAのこと弄るからAもツンケンしちゃって「翔太くん嫌です！」とか言ってるけど本当は二人ともその関係が嬉しくて、楽しくて仕方ないんでしょ。

だからそれ以上の関係になろうとしてこなかったんだよね、きっと。

そのせいで朝、Aはきっと翔太に頼ろうと、SOSを出そうとしたんだけど翔太は気付けなかった。


渡辺「えっと……俺も、Aのこと要らないとか思ってない…よ。朝、気付いてやれなくてごめん。折角頼ってくれたのに、ヘアメイクしてて…」

「っ…うん、大丈夫です、」

渡辺「…普段は言わないけど、Aのこと好きだから……阿部ちゃんとか涼太が頼りやすいのもわかるけど俺に頼ってくれてもいいからね」

深澤「あ、それは俺も言いたかった。俺に頼ってくれてもいいよ？一応最年長だし」

渡辺「や、ふっかより俺にして」

深澤「なんでだよ！俺だろ！」

渡辺「ふっかに負けたくない。」

「…ふふ、ありがとうございます」


小さな張合いをしていたら笑顔になったA。

良かった、笑ってくれた。


深澤「ほら、この後YouTubeの撮影あるから。目腫れちゃうと困るし楽屋戻って冷やそっか。」

「ん…迷惑おかけしてすみません」

渡辺「大丈夫。ねえ、自販機でちょっとコンビニ行かない？アイス食べたい」

深澤「あ、いいね！俺ら3人だけ食べちゃおうぜ」

「いいですね、3人だけの秘密だ〜」


ヘラヘラと嬉しそうに笑う氷室が可愛くて思わず「可愛い……」って声が漏れたのは俺だけの秘密。

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