望に捧げる・・・？

【おまけ】好き！好き！ ページ21

〆．



Aが朝ご飯を食べ始める。



「んん、美味し」



今日はなんと野菜スティック。



健康的で好感度爆上げ。



「……ファーストフード貪り食っててもどうせ好感度上がんねやろ」



「それは愚問やな、流星よ」



「何やねんお前」



野菜スティックかぁ。



多分ドレッシングの部分は残すかな。欲しい。



保冷剤借りるかぁ。



Aのいただきますボイスを録音し、野菜スティックの容器がAにとってごみと化す瞬間を狙う。



「ねぇ、望？」



「ぴゃお」



「油断したら人間って不可解な音を発するんだね」



くすくす。



Aってかすかにえくぼできんねん。



かーわいっ。



石膏で型取りたいな。



「よからぬ事を考えさせてごめんね？」



「ええねんええねん！何か用やった？」



「否定しないんだね。ふふ、呼んでみただけ」



「ぴゃああああ」



「ほら、右手の親指が勝手にボイスレコーダーのボタン押してるよ？」



「そう、勝手にやねん…」



「ならしょうがないね」



名前！呼んだ！だけ！



用がないのに名前呼ぶってええよな！好き！



いたずらっぽい笑顔もイイ！好き！



「A〜ちょっと来てや〜」



「は〜い」



Aがごちそうさまをしてすぐ、クラスの女子がAを呼ぶ。



俺のA……。



落ち込みつつも、ちゃっかり野菜スティックの容器を回収。



「ドレッシングまで綺麗に完食してる……」



はい、好きポイントプラス100。



大切にカバンの中になおした。



「あれ、なくなってる。まあいっか」



Aが俺を見てにこにこ。



俺もにこにこ。



「なんでAがお前見てるかわかってないんすげ」



「流星の声が聞こえる気がする」



「聞こえてんねん、喋ってんねん」



〆．

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