笑顔を絶やさないために… ページ2
樹side
1年前のある雨の日。俺ら6人兄弟の親は、2人とも交通事故に巻き込まれて亡くなった。
樹)兄ちゃん、泣かないで！ほら、北斗も…
すすり泣く兄ちゃんたちや、わんわん泣き叫ぶ北斗のように、俺も泣きたかったけど、泣いてたって前に進めない！
たくさん不安はあるけど、6人で力合わせて生きていこうって決めた日のこと、昨日のように覚えている。
7:00 a.m.
皆が起きてくる時間に合わせて、俺は全員分の朝ごはんを作る。…ママのことが大好きで料理覚えてよかったな〜
樹)優吾兄ちゃん、慎太郎兄ちゃん、おはよ！
優/慎)おぅ、樹おはよー！
優)ハムエッグ作ってくれたの？美味しそ〜
慎)樹、ありがとう〜！
ママとパパはもういない。その悲しみから少しづつ皆が立ち直ってくれるように、俺は毎日ママの見様見真似で家事をこなすことにした。…兄ちゃんたち忙しいからね！
大)樹おはよ〜
ジェ)あー、お腹減った〜おはよー！
北)じゅい〜、おきた〜！
樹)ジェシー兄ちゃん、おはよ！んで、北斗！おきた〜じゃなくて、おはよーって言うの笑
北)んー？おあ…よ…？
樹)よく言えました！ご飯、準備するね〜
皆の分と、自分の朝食が終わると…
優)よし、北斗！保育園いこっか！
北)ほーくえん、いくー！
大)え、優吾兄ちゃん、今日の集合場所忘れた？
優)あ、そうだ！いつもより遠いとこだ…北斗送ってる時間…
慎)それなら俺が北斗を…樹)俺、送ってくよ！…慎)え？
樹)慎太郎兄ちゃん、朝の小テストあるでしょ？
ジェ)慎太郎、北斗のことは樹にお願いして、学校いこ？
俺は、兄ちゃんたちを送り出し、小さな北斗を連れて家を最後に出た。
皆の朝ごはんや、お弁当を作り、北斗を保育園に送り届けるのが俺の役割になった。
--------ｷﾘﾄﾘ線--------
基本、樹sideでお話が進みます！
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作者名：時雨 れう | 作成日時：2023年3月25日 16時
