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『歩いて帰れますよ?!』
「たまにはこのスクーターに可愛い子乗せねェとさ、いつも新八ばっか乗せてるとスクーターもやさぐれちまうだろ?」
『アハハッ……なんですかそれ!銀時さんってもしかしてナンパ師ですか?』
「んな軽い男じゃねーよ俺は。ほら乗って乗って!」
言われるがまま銀時さんのスクーターに乗った。
「好きな所に捕まって!銀さんのおすすめはここだけど♪」
そういうと腰を指さす
『えっ、いいんですか?!』
「ギュッとしねーと振り落とされっぞー!」
ブルルルブンッッ!
『うわァッ!』
バイクが急発進したから慌てて腰に手を回した
銀時さんの着流しに顔がつくとフワッと甘い香りがした
綿菓子のような懐かしい香りに心が落ち着いてなんだか安心する
「はーい お嬢さーんつきましたよー」
『あっ……あっという間でした!ありがとうございました!』
ヘルメットを銀時さんに返すとバチッと目が合った
赤い瞳……私はなぜかこの瞳に弱い
弱いというか吸い込まれていきそう
思考も停止するほど赤い瞳から目が離せなくなる
「//// そ、そんなに見つめてどーしちゃった?もしかしてAちゃんって銀さんのこと…」
「旦那ァ……やーっと自首してくる気になりやしたかァ?」
「!!…なんだよ総一郎くーん。邪魔してんじゃないよーまったく。真選組は街ぶっ壊すだけじゃなく空気までぶっ壊すの得意なんですかー?」
「こいつは俺専用のメス豚でさァ。とっとと返してくれませんかねェ」
「えっ?!!なんだってェエェ!?!!ってことはなに?AちゃんこのスーパードSと付き合ってるってーこと?!しかもメス豚ァ?!なんだよ完璧かよォオ!」
『ちょっ、ちょっと待ってください銀時さん?!落ち着いてください銀時さんんん!ちょっと沖田さんも変なこと言わないでください!』
「Aちゃんん?!頭どうしたの?!」
山崎さんが慌てて出てきて私の頭を見るなりオロオロしながら近づいてくる
『あっ…ちょっと食べられてしまって…』
「た、食べられたァアァァ?!! ちょっと!坂田さん?!どういうことですか?!!真選組の一人娘にナニしてくれてんですかァア!?!」
「おいおい。落ち着きなよー山崎くぅん!これはうちの…」
「Aちゃん大丈夫か?!」
「おい早く医務室運べ!!」
「急げ!」「大丈夫?!」「万事屋ァ!」
ワラワラと隊士さんたちが出てきて銀時さんにさよならも言えずに屯所に連れてかれてしまったのだった
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作者名:Zoo | 作成日時:2020年5月14日 22時