ストの姫、スノの妹。

姫の護身術 ページ22

Your side

とある日のこと。雑誌の撮影のお仕事を終えて、帰る途中。
時刻は21:00をまわったところだった。

撮影を担当してくださったスタッフさんが、優しく私を気遣いながら、もう1枚、もう1枚…と撮っていたらこんな時間だ…楽しかったからいいんだけどね？

夜道を一人で歩いていると、私のものでは無い足音が背後から聞こえた。その音は、私が立ち止まれば止み、歩き出すと聞こえてくる。あ…これはいわゆるストーカーってやつか！

りょう兄はツアー中だし、樹は…北斗は…思いつく限り思考回路を巡らせて―――あ、そうだ！

A)もしもし慎太郎！？ちょっと、迎えに来てっつったのに何してんの！？

いつもより大声で、温度感高めで、呼び方を変えて慎くんこと森本慎太郎に連絡した。繋がって良かったと安堵する。

これは、りょう兄が私のために考えてくれた護身術！何かあったら俺らに怒った感じで、いつもと違う呼び方で適当な内容で電話してくれたら助けに行くからと言われた。


慎)ごめんごめーん、電話このまんまで待ってて〜！場所、こりゃまた変なとこにいるねぇ〜笑

A)早くしてね！

誰かに電話が繋がったら、最後まで怒り気味で適当にトークを繋げて、迎えに来るのを待ってる。これも兄に言われた。怒ってると言うより、ヒステリック気味になってると、相手のストーカーさんも声掛けにくくなるから良い対策だよって言ってたっけ…w
たしかに、そんな状態の人には話しかけにくくなるよね！

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