そもそも ページ3
そもそもこんな草原に1人っきりで暮らしているなんて変な話しだ。
私だってここに住んでおきながらそう思う。
オマケに、どこでもドアまで着いている
(どこでも行けるわけではないが)。
正直こんなことになった
理由なんて覚えていない。
ある朝起きたら急に眩しい世界になっていたのだ。その前の記憶はあったが、どこかピンぼけした夢の中みたいな記憶。
本当はずっと夢を見ていたのではないか、
なんて考えたけど真相はよく分からない。
ただ、1週間に1度1万円が封筒に入って置かれている。
だからきっとここで暮らしていかなければ行けないのだろうってことは分かった。
扉に関しては、未だによく分からない。
初めて扉を開けたころ、
扉を開ければ扉の色によって違う世界に行けることを知って、使うようになった。
ただそれだけ。
ほんとうに何も分からないのだ。
親の顔も、元から住んでいる世界も。
そして……自分の正体も。
ふと、視線をずらすと紫の扉が目に入った。
紫の扉を開けるのが怖い。
こんな時に慰めの一言も言えない
小心者の自分が、ほんと嫌になる。
乱暴に前髪をかきあげる。
「本当に、夢の中の世界みたい。」
雲一つない青空が綺麗だった。
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作者名:あるまり | 作成日時:2019年3月15日 13時