＊我慢 ページ1
リアル設定、Sさん肺炎
O side
S｢……げほげほ、ごほっこほ｣
｢大丈夫か？｣
今日から5人で1泊2日の地方ロケ。
移動車の中で眠る翔くんは時折咳に起こされている。
様子がおかしいのは3日前から。
どこかぼんやりしてたり顔色が悪かったり。
声もおかしいことあったしトイレで隠れてげほげほ言ってることもあった。
大丈夫？ って何回も声かけたし寝てる間に熱測ったりして。
ずーっと微熱だったの。
37,5℃ぐらいを行ったり来たり。
それでも俺達に知られてるなんて思ってない翔くんは大丈夫、平気、って無理して。
仕事に穴あけずに頑張ってたけど。
隣の翔くんから伝わってくるのはかなりの熱。
逆サイドのにのからなんて何にも感じないのに。
正直、延期にしたいよ。俺は。
でも5人のスケジュール合わせるの大変だった、
ってマネージャーも言ってたし。
この仕事だけは延期にしたくないんだろうけど……。
S｢っげほ……ｹﾞﾎｹﾞﾎっ……は、……はぁ、ん……？｣
｢わり。起こした？｣
グラグラしてた頭をこっちにもたれさせたら眠りは浅かったのか起きちゃった。
｢こっちもたれてていいから。身体あっついなぁ……｣
S｢重たい、でしょ……｣
｢何いってんの。しんどいでしょ｣
へいき〜って呟いた翔くんは背もたれに身を任せて荒い呼吸を繰り返す。
……この状態でロケができるんだろうか。
目的地に着いて車を降りる。
最後に降りてきた翔くんを振り返れば車から1歩出たその足がグラついて。
A｢翔ちゃん！｣
近くにいた相葉ちゃんが慌てて支える。
A｢うわ、あつ……最近調子悪そうだったもんね｣
S｢へーき、｣
ふわふわ、覚束ない足元が高い熱を物語ってるのに。
ス｢少しだけ打ち合わせてロケ開始しまーす｣
そう声がかかればシャキッとしてスイッチが入る。
｢翔くん。無理しちゃだめだからね？ 辛かったらいいなよ。いいね？｣
S｢大丈夫だよ｣
.
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作者名：ひな | 作成日時：2018年2月8日 14時
