校内で迷子になったら先輩に助けられました【ハイキュー】

8話 ページ9

あの後瀬奈さんと分かれて練習に戻った


先輩にドヤされんかとヒヤヒヤしながら戻ったがすこーし注意されただけであとはなんも言われんかった


やけど後ろの方でニヤニヤしながらこっちみてくるサムとスナにはくそイラッとした


にしても瀬奈さんって意外とサッパリしてるんやなぁ

もっと、こーなんていうんかな

女子女子してるって言うん？


見た目が見た目やし俺が苦手な感じのThe女子って感じな子なのかと思っとったらゴリゴリのバレー経験者やし

思ったことすぐ言うし

今まで俺の周りにいたやつとは違う感じで新鮮やわ


それに比べてこっちはなぁ. . .

ギャラリーの方でキャーキャー騒いどる喧し豚を一瞥し若干イライラしながらトス練習を始めようかと思っとったら2年の北さんがこっちへ歩いて来よった



俺3年の先輩より断然北さんの方が怖いねんけど


さっきもどっちかって言うと3年生より北さんに叱られんか心配でおっかなびっくりしよってたし



｢侑｣



｢な、何ですか北さん｣




やけに真剣な顔で話しかけてくる北さんは圧がすごくて怖いんや




｢さっきの女の子同じクラスか？｣



｢はい、そーですけど. . .｣



｢あの子名前なんて言うん？｣



｢なんでそないなこと聞くんですか？｣




不思議でしょうがなかった

だってあの北さんが女子に興味を持ってるなんて空から槍でも降ってくるんやないか思ったわ

確かに瀬奈さんめちゃくちゃ美人さんやからなぁ

どっかのハーフなんやろうな

さっきも顔見られた時パッチリした目が蒼くてお人形さんみたいやったし




｢実は前に迷子になっとって教室まで送り届けたんよ｣



｢. . . . . .迷子？｣



｢おん｣



｢迷子って. . 学校でですか？｣



｢そうや言うとるやろ｣



｢ぶふっっっ｣




堪えろ、堪えろ俺！！！！

ここで笑ったらまた先輩に叱られる


我慢やァァァ

北さんにだいぶ変な目で見られたけど何とか乗り切った俺

ほんま偉いわ

明日瀬奈さん来たら揶揄ってやろ




｢んであの子なんて言うん？｣



｢瀬奈さんです瀬奈Aさん｣



｢瀬奈. . A. . . . ｣




ほんの少しだけ嬉しそうな顔して瀬奈Aと名前を復唱する北さんの顔を見て少し変な気持ちになったんはきっと俺が少し瀬奈さんに惹かれてたからやったんやと思う


せやけどその事に気付くんはもうちょっと先の事

9話→←7話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す