第8章 礼央と藍里の幸せ ページ8
「大事な人と一緒に居れるのって幸せだよ」
「藍里ちゃん…変わったね」
紅茶を一口飲んで、少し息をついた
居心地のいいカフェに座って
久しぶりに話すことになった。
「そうだね、礼央がなんでも真っ直ぐに考えるのに感化されたんだ」
「礼央くんは人のことを考えれる人だもんね」
「奈々もそうだよ」
「私は…だいぶ自己中心的だよ」
「そうかな…？」
「ちょっとだけ、嘘をついたんだ」
＿＿＿＿＿＿＿＿
「コーヒー２つで」
「あっ、ショコラタルト１つ」
いたずらに笑った礼央は
僕の奢りと言うことで、タルトを追加した。
まぁ、お願いしたのは僕だ
礼央とは中学生からの仲だしね
「で、話って何？」
「その、奈々の事なんだけど」
「まぁ、だろうね」
「え？？」
「凛さぁ、すごい疲れてるよね」
「別に…そんなことないと思う」
「嘘つけ、記憶を無くした奈々ちゃんに気を使いすぎて疲れてる」
「話したいのは、それじゃないんだ」
「分かった、とりま話聞く」
「最近、奈々のことが好きか分からないんだ」
＿＿＿＿＿＿＿＿
なんとなく、帰りたくない
凛くんを見てどんな顔をすればいいのかな
「えっ、礼央！？」
「凛くんだ……」
人混みの中で、凛くんと礼央くんは
私達を見て、手を振ってきた
「藍里たちも居たんだ」
「あっ、うん…凛、久しぶり」
「奈々ちゃん元気そうでよかった」
「礼央くんだ〜」
久しぶりに会った
礼央くんは落ち着いていて、私が入院してる間に
何があったか、気になる感じだった。
「奈々、これから帰る？」
「そうだね、藍里ちゃんと話しすぎてちょっと疲れたよ〜」
今の言い方、ちょっと変だって思われたかな。
「そうだ礼央、今週の晩ご飯の買い物していこうよ」
「荷物持ちね、俺がいる時しかできないもんな」
「藍里ちゃんと礼央くん同棲してるの？」
「まぁね」
何事にも気持ちが大事なのに……
人生を消去法で決めちゃダメだ
やっぱり、凛くんに本当のこと言わないと
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作者名：そら | 作成日時：2021年1月14日 21時
