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そして先生が思い出したと言わんばかりにぽん、と手を打つ。
「そういや緑谷も雄英志望だったな」
そう言うとクラスの子達が一斉に笑い出した。
勉強出来るだけじゃヒーロー科入れねえぞ！無理だろ！と。
出久くんがクラスの子達に馬鹿にされ、流石にカチンと来て席を立ち、後ろに振り向いてクラスの子達に向けてこう言った
『…無理だと決めるのは本人だよ。誰かが勝手に決めて良い事じゃない』
「五月雨…、やめなさい…今個性使ったでしょ…部屋の温度10度くらい一気に落ちたぞ」
クラスの子達を見ると固まって若干顔色が青ざめている。うっかり個性を使ってしまったか、と思ったけれど私の個性は詠唱しないと使えない。
『詠唱してないし使ってないです。…不愉快なので帰りますね』
そう言ってまだ朝のホームルーム中に私は鞄を持って教室から出た。
ーーー
(初めて学校サボっちゃった…)
勢いだったとはいえこんな形で早退するのは初めてだった。
無個性である出久くんはきっと個性がある子達以上何かを頑張っていると私は思う。心の優しい子だし、彼みたいな子がヒーローになったらみんな安心するんじゃないかなあと何度思った事か。
考え事をしながらなんとなく一人でファミレスに入る。流石に朝だと人もあまり居らず、とても静かで快適だった。軽食とドリンクバーを注文して今日の授業の教科書を鞄から取り出す。サボってしまった分はきちんと学ばないと。学ばないとというよりは復習なんだけどね…。
ドリンクバーで紅茶を淹れ、席に戻ってから教科書を広げた。
ーーー
そろそろ授業も終わって皆帰る頃だろうか。
時計を見れば3時前。この辺りは通学路だし今出歩けば誰かと遭遇しそう。あんな事言っちゃった後だけど、明日はちょっと気まずいけど学校行かなきゃ。
広げていたものを全て鞄に戻してから席を立つと外から爆発するようなが聞こえて来た。
(！ え、なに…？)
音に驚いてびくっと震える。
外の様子を見ようと窓の外を見ると、商店街の方から大きな黒い煙が上がっているのが見えた。
ーー胸騒ぎがする。
朝捕らえられたヴィランが逃げ出したのだろうか、そんな訳が無いと思うけれど…。
早々に会計を済ませて私は全速力で走り、商店街に向かった。
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なさ(プロフ) - 夜月 零夜さん» コメントありがとうございます！まだまだ未熟者ですが頑張ります！！ (2020年2月11日 13時) (
レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
なさ(プロフ) - ありささん» ありがとうございます！とっても天然な主人公ちゃんですが気に入っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！頑張ります！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
なさ(プロフ) - レーナさん» 返信昨日ある事に今更気付きましたすみません…！応援ありがとうございます！頑張ります！れんこん！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 零夜 - 面白かったです！更新頑張ってください!! (2020年2月7日 16時) (レス) id: 3da7626fa3 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - すごく面白い！主人公ちゃんが可愛い！頑張ってください！ (2020年2月5日 23時) (レス) id: 171cb6aee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なさ | 作成日時：2020年1月29日 3時
