今日:29 hit、昨日:0 hit、合計:9,124 hit
小｜中｜大
36話「ジャッキーって誰」 ページ50
C組2班視点
「あれ、こっちの鹿は沢山よってくる。」
カオスは初めて見る鹿に興味津々だった。そしてあることを思い付き、ほくそ笑んだ。
「さあ、どうだ。」
カオスは煎餅で鹿を引き付け、そこに掌を向け、「空間湾曲」と叫んだ。するとそこにいた鹿が別の場所に移動した。まるで別の場所に繋がる門を潜ったようである。
「あはは、楽しいな。」
この時のカオスの声や様子は、いつもより生き生きしていた。
C組3班視点
「ジャッキー、こっちだよ。」
ロッテルが誰もいない所をみてジャッキーを呼んだ。
「そこには誰もいないぞ。誰を呼んでいるんだ。」
そう聞く青薔薇の声は少し震えていた。
「ジャッキーっていうのはこの鹿だ。お前幽霊と話してると思って少しビビッただろ。」
「ビビッてねぇし。」
青薔薇は冷静な所を見せようと、真顔で答えを返した。だがロッテルは仮面の中の感情を見抜き、口元はわらっているが鋭い声で返した。
「そんな薄い仮面じゃ、俺の観察眼は貫通するぞ。」
青薔薇も完全に見切られていることを察し、自然な表情に戻った。その口元もまた、笑っているようだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桔梗 琥凛 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/SOICHIRO/
作成日時：2016年10月8日 17時
