太鼓学園の日々その1 (ページ44)

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31話「龍を討ちしは」ページ44

いよいよ最終対決となったこの大会。覚悟を決めし壇上の4人。その下でほくそ笑む男1人。この戦を制すは誰か。

「さあこの大会もいよいよラスト。まず、この場に立った勇猛なる選手に自己紹介をしていただきましょう。」

彼の指示でスポットライトが灯り、マイクが渡された。

「私は『美しく忙しきドナウ』。技術面では自信があるわ。」

「私は『チャーリーダッシュ！』。ハウスバチで『Infinite Ribellion』を全良したことがある。」

「俺は『幽玄ノ乱』。例のイエロー達人3曲目が来るまで最強だったからな。何が来ようと全良してやる。」

「俺は『ドンカマ2000』。2000の長と言っても過言ではない実力を持つ。まあ、俺を楽しませてくれよ。」

4人の自己紹介が済み、画面が見やすいようにスポットライトが消えた。

「いよいよ最後の課題曲。その曲の名は……」

会場の照明が消え、ドラムの音が響き始めた。

「これです。『双竜ノ乱』。」

会場が沸いた。フルコンボはともかく全良は至難の技。当然だろう。
演奏を始める前、幽玄とドンカマは双竜に目を向けた。真っ直ぐに彼らを見るめは、微笑んでいるようでもあり、真剣な目にも見えた。
そして両校共演奏を終了し、結果発表となった。達人学園の方は2人とも全良。会場に緊張が走った。良の数が同じ場合、連打数で勝敗をつけるというルールーがある。今までの連打数は達人が上。太鼓学園は両者全良を出さなくては勝利はない。会場全体が固唾を飲んで見守る中、いよいよ勝敗の槌は下される。結果は、

両者全良

客席からは健闘を称える歓声が湧き上がった。そこには喜び、悲しみ、達成感、虚無感などの感情が入り混じっていた。