太鼓学園の日々その1 (ページ43)

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30話「侮れぬ蚊と犬」ページ43

両校の生徒は壇上から降りた。

「とりあえず初戦は勝てたな。」

下の幽玄が笑顔て2人を迎える。

「いや、今回は白鳥さんのおかげで勝てたようなもんだ。」

ふと幽玄がスクリーンに顔を向けた。

「なるほどな。」

彼の呟きに2人は小さく頷いた。

「まあいい。あとは俺らに任せな。」

幽玄とドンカマが2人の肩を叩き、それを腕を組み、微笑を浮かべて見ているMMとカオス。彼らからは「お前らの勝利をつなぐぞ。」という雰囲気が出ていた。
その反対側にある達人学園の方でも、「精一杯やったな。」と感じられる雰囲気で2人を迎えてくれた。

「君たちの雪辱は僕らが果たしてくるよ。」

そう告げたプチポチは、弩蚊と落ち着いて段に上がった。

「次の課題曲は『旋風ノ舞天』です。」

バチおのアナウンスが会場に響いたあと太鼓学園の2人は筐体の前に立った。そして彼らがバチおに合図すると、難易度選択の画面になった。その後2校共演奏が終わり、解説となった。
結果は、プチポチ全良、弩蚊可2、カオス可1、MM可2だった。
壇上にはホッと一息ついている達人学園側と悔しさに歯を食いしばる太鼓学園側の姿があった。降壇時は両校共暖かく迎えてくれた。

「はぁ～。もう少しで勝てたのにな～。」

段から降りたカオスは溜め息混じりに言った。だがその一方でドンカマと幽玄は笑顔だった。まるで勝利が確定したかのようである。

「カオス、MM、後は任せな。2人とも全良すれば相手の結果がどうであれ、優勝は確定するからな。」

2人からは彼ららしさと共に底知れない頼もしさがあった。

「ここまでくれば次の双打譜面は解ったな。」

ドンカマも幽玄も、達人学園の選手も、覚悟を決めていた。その後ろでほくそ笑む男が1人。

「さあ、全力で俺を討ってみろ。」