太鼓学園の日々その1 (ページ42)

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29話「薔薇と竜と白鳥と技巧」ページ42

全員が席に戻った頃、アナウンスが流れた。

「これから本戦前のルール説明を行います。」

これと共に辺りは静寂に包まれた。

「この演奏では、前とは違い背景にどんちゃん等は一切映りません。また、魂ゲージ、スコア、コンボ数、良・可・不可の判定も表示されません。次にプレイ方式を説明します。今回は3曲とも双打譜面なので、課題曲が発表された後、プレイ位置を決めて下さい。」

静寂の中、紫薔薇、双竜、白鳥、練習曲が壇上に上った。

「それでは課題曲を発表します。課題曲は『Garakuta Doll play』(裏)です。」

太鼓学園側にて。

「おい、紫薔薇。プレイ位置決めるぞ。」

「どっちも大して変わらないし、1Pが勝った方、2Pが負けた方でじゃんけんしよう。」

「じゃんけん、ポイ」

「紫薔薇、お前の勝ちだ。」

達人学園側にて。

「練習曲、1P側が音符多いからよろしく。」

「わかりました。」

そして両方ともプレイ位置が決まった。

「それでは1回戦を始めます。お互い1度ずつプレイをし、両校のプレイ動画を同時に解説します。その後結果を発表します。」

そして両校の演奏が終わった。

「それでは早速解説を始めていきましょう。」

4曲共最初は安定していた。しかし低速地帯に入った途端、可が出てくるようになっていた。だが順応し、再び可は出なくなっていった。その後も速度が変わる度に順応し、曲が終わった。

「最終結果はこの通り。」

スクリーンには表が写し出される。そして壇上には喜ぶ紫薔薇･双竜ペアと落胆する白鳥、そしてそれを励ます練習曲がいた。

「はぁ、凡ミス多かったわ。もっと速度変化に対応できればなぁ……。」

「本番は誰でもミスするものですから。」

結果は全員不可はなく、紫薔薇可4双竜可2白鳥可8練習曲可0でした。