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fk「うーわ、話聞く限りラウール置いてけぼりじゃん。
照のやつ親友に会わせてくれた恩人のこと無下にするんじゃないよ」
まったくもうと頬を膨らませるふっかさんを見て、こいつかわいこぶってるわ、可愛くないのにと俺の耳元で囁くように言ってきたのは佐久間くん。
おい聞こえてんぞ！というふっかさんのツッコミには思わず笑ってしまった。
ru「でも、初めて誰かの為になってるって感じがして俺も嬉しかったですよ。
二度と出来ない経験が出来ました」
sk「え、二度と？」
ru「皆さんみたいに仲間がいる訳じゃないし、今生きてるのだって自分が死にたくないからって理由なんです。
自分が力になれる『誰か』なんて僕には居ないんで、やりたくても出来ないことじゃないで」
fk「ラウール」
食い気味に俺の名前を呼んで話を遮ってきたふっかさんは、さっきまでのおふざけモードはどこへと聞きたいくらい真剣な顔をしている。
何処で機嫌を損ねてしまったのか全く見当もつかないので次の言葉を静かに待つことしか出来ない。
fk「俺、前に言ったよね。やりたいこと全部叶えてやりたいし、知らないことは全部教えてあげたいって。」
ru「い、ってた、けど…」
fk「やりたいこと。誰も否定しないから言ってみ？」
机に両肘をついて上体を乗り出したふっかさんの雰囲気に戸惑って隣にいる佐久間くんの方を向いても、微笑むだけで何も言ってくれない。
もうどうにでもなれと半ば自暴自棄にずっと燻っていた欲望を吐き出す。
ru「＿＿＿仲間を、作りたい」
ru「友達と遊びたい。家族が欲しい。みんなで旅行に行きたい。笑顔で溢れる生活がしたい。表世界で『普通』に生きたい。
…独りに、なりたくない」
矢継ぎ早に言葉を羅列していくけれど、あまりの反応のなさに段々自信が無くなって目線がテーブルの木目へと下がっていく。
最後の方なんて佐久間くんにすら聞こえているのか分からないほど小さな声だった。
黙り込んでしまうと、ガタンと向かいの椅子から立ち上がる音が聞こえて、頭に何かが乗っかった。
fk「ん、よく言えました。じゃあそれ全部叶えてあげる。」
視線だけ上げると優しく微笑んでいるふっかさんが頭を撫でていたんだと分かって胸が熱くなった。
fk「一緒に早いとこ翔太のこと見つけ出して、俺ら9人で沢山楽しいことしよう」
ru「っ、うん！！」
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柊(プロフ) - コメント失礼致します。端的に言って、このお話が大好きです。最後まで来て一年以上前から更新されていないことを知り、「ふっ、、ふっか！？！？」と、今後の展開にパニックになりました。気長に待ちますので、更新を期待しても宜しいでしょうか。 (2022年9月1日 22時) (
レス) @page41 id: 27767aadd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗絢
| 作成日時：2021年1月11日 22時
