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殺し屋時代のように、とは言えないがノーマルに近い身体能力でも俺の方が明らかに優勢な状況。
想像以上に敵は戦いに慣れていなかったらしい。
nb「どいつもこいつも、涼太より全然弱ぇよっ、！」
刀を逆手で持ち、大動脈や心臓を目掛けて斬っていく。
刃渡りの長さがナイフと全然違って最初は感覚が分からなかったが、敵を倒すたびにコツを掴んで1人にかける時間が短くなっていくからどうやら自分には日本刀を扱う才能もあるらしい。
そんな冗談を考えつつ時々蹴りを交えながら俺に向かってくる敵を倒し終えて振り向けば、脚を怪我しているラウールは相当苦戦しているらしい。
右足に力を入れる度によろける上に素早い行動がとれずに時折刃物や拳を食らっている。
助けに行くか、
その場で肩の力を一度抜き、少し離れたもう1つの集団へ飛び込んでいく。
nb「あっ！？」
ラウールの背後にいる敵に向けて刀を振った時、突然割り込んだ何かに肩を蹴られて後ろによろけた。
その隙を狙われて抵抗する余裕もなく拳や蹴りが連続して急所に当たる。
突然の刺客と距離を取る頃には痛みを逃すように浅い呼吸をするので精いっぱいだ。
「もう終わりー？」
挑発するように掛けられる、間延びした呑気な声。
聞き覚えのあるそれに似ていて、反射的に顔を上げて言葉を失った。
nb「なんで・・・？」
ひとことで言えば、裏切られた。
俺が口を開いて閉じてを繰り返す様子を見てニヤリと笑ったソイツは瞳を輝かせて目の前から消える。
見つけ出す前に刀を持つ手が蹴られて、そのままそれは地面に転がった。
反射的に拾おうとしたのもつかの間、背後から腕を拘束され胸を突き出す形で身動きが取れなくなって。
nb「っ、てめぇ…！！」
「抵抗しないほうが身のためだよ」
もがいて逃げ出そうとしても、グッと拘束される力が強まって関節が悲鳴を上げる。
耳元でくっくと笑う声が腹立ってしょうがない。
nb「騙してたのかよ、俺らのこと」
「えー、何の話？」
ru「大丈夫ですか、っぐ…！」
nb「ラウール！」
こっちの異変に気付いたラウールが振り返ると、彼の周りを囲んでいた能力者がここぞとばかりにのしかかって地面に身体を押し付ける。
「耳元で大声上げないでくれる？」
ぼそりと呟かれて、首筋にチクリとした痛み。
nb「っ、ぁ…」
「意識がぼんやりする薬だから死なないよ、安心して」
その言葉を最後に、先の記憶はない。
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柊(プロフ) - コメント失礼致します。端的に言って、このお話が大好きです。最後まで来て一年以上前から更新されていないことを知り、「ふっ、、ふっか！？！？」と、今後の展開にパニックになりました。気長に待ちますので、更新を期待しても宜しいでしょうか。 (2022年9月1日 22時) (
レス) @page41 id: 27767aadd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗絢
| 作成日時：2021年1月11日 22時
