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事件発生、と第九係に連絡が入ったのはその日の夕方だった。
ab「越谷のショッピングモール付近の広場で殺人事件発生、被害者は5人。凶器は刃渡りの長い刃物。遺体の損傷具合の激しさから容疑者は能力者の可能性も高く、表世界裏世界両面から犯行動機等について捜査していくことにするらしい。もうじきメールで鑑識結果が届くから準備しておいて」
それぞれの仕事などを終え、阿部ちゃんからそう伝えられる時に集まっていたのは7人。
ab「それと…第一発見者と通報者がふっからしいから、アリバイが認められるまでこの事件の捜査からふっかは外すことが上から指示されてる。指揮は俺が取ることになると思うから、把握よろしく」
まじか、さっくんが苦い顔で呟く。
ふっかさんが出かける前あんなに楽しそうにしていたのを俺らは見届けていたのだからそんな顔になって当然にも思えた。
しばらくして届いた現場の写真は、簡単に言えばグロテスクだった。
ほとんど全員がスクリーンから顔を背けてしまうほど悲惨な状況。血の海で説明が片付くほどチープなものじゃない。
現場の状況諸々は表世界の刑事さん達から資料を後で貰うとして、防犯カメラの映像から能力者らしき人や違和感を探し出すことを俺たちは優先させた。
阿部ちゃんが現場付近の防犯カメラを7人に割り振って犯行時刻と言われる時間帯前後の映像を調べるというありきたりな手法だが。
nb「…ん？」
kj「しょっぴー、どないした？」
nb「俺の担当してるエリアのカメラ映像全部途中で飛んでるっぽいんだけど」
mm「え、俺のもです。一瞬で景色が変わりすぎてる。」
ab「嘘。ちょっと貸して」
めめの持っていたノートパソコンをHDMIケーブルでプロジェクターに繋いで、複数台のカメラを同時再生。みんなでそれを確認すれば何もなかった景色に突然カメラの捉えるギリギリの遠さでなにか物体が現れた。
一度映像を戻してコマ送りを行うと、たったワンフレーム分動かした途端に物体、おそらく遺体が草原に転がる風景へと変わる。
殺された被害者がどこからやってきたのかすら分からない状況だ。
iw「…これって、」
時間操作能力、
そう発した声が重なったのは、照にぃとダテだった。
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柊(プロフ) - コメント失礼致します。端的に言って、このお話が大好きです。最後まで来て一年以上前から更新されていないことを知り、「ふっ、、ふっか！？！？」と、今後の展開にパニックになりました。気長に待ちますので、更新を期待しても宜しいでしょうか。 (2022年9月1日 22時) (
レス) @page41 id: 27767aadd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗絢
| 作成日時：2021年1月11日 22時
