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しばらく頭を抱え込んで、辿り着いたのは最高に卑怯な手段。
でも彼に罪を着せることを避けるにはこの方法しかないというのも事実で。
fk「…瞬間移動、使える？」
さっきまでのトーンで彼だけに聞いてみれば、驚いたようにこちらを見た。
fk「2人になった環境で詳しく話を聞きたい。逃げた後のことは俺が何とかするから、俺のことも巻き込んで簡単に見つからない場所に連れて行ってほしい。」
意を決してそう言い切れば、何かを感じ取ってくれたのか、コクリと頷いた。
「っ、ちょっと！」
彼が俺の腕を掴んだのを見た新人くんが慌てて叫ぶのが聞こえた気もしたけれど、直後視界が眩しいほどの光で包み込まれた。
＊
「目、開けて？」
聞いたことのない声からそう言われて、ゆっくりと目を開けば居たのは照明も窓も扉もない真っ白な空間だった。
でも、この空間は暗いわけでもなければ息苦しいわけでもない。
「ごめんなさい、いい場所思いつかなくて」
あまりにも俺が辺りをキョロキョロしてたのがおかしかったのか、苦笑いしながら彼はそう話す。
その姿は取調室にいた時よりあどけなく見えるものの、白銀に輝く瞳が異次元の雰囲気を醸し出す。
fk「大丈夫。俺の誘いに乗ってくれてありがとう」
お互い立っている状況だったから思うけれど、目の前の彼は座っていた時に想像していた身長より遥かに高い。
水平にした目線だと彼の首辺りしか見えなかった。
「何もないですけど、適当に座ってください」
その場に座り込んだ彼につられるように座るけれど、どこか緊張して正座になる。
そしたらそれに気づいた彼も慌てて胡坐から正座にするものだから傍から見たらシュールな光景な気もする。誰もいないから傍も第三者もないけれど。
fk「えっと、とりあえず改めて深澤辰哉です。・・・君の名前聞いていい？」
ru「…ラウール、って呼んでください」
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柊(プロフ) - コメント失礼致します。端的に言って、このお話が大好きです。最後まで来て一年以上前から更新されていないことを知り、「ふっ、、ふっか！？！？」と、今後の展開にパニックになりました。気長に待ちますので、更新を期待しても宜しいでしょうか。 (2022年9月1日 22時) (
レス) @page41 id: 27767aadd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗絢
| 作成日時：2021年1月11日 22時
