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【目黒蓮、能力者だったか】
チャットアプリを開いたら更新されていたトークルームはエンタメ関連のニュースアカウント。
ほぼ作業のようにトークルームを開いて見出しだけ確認するつもりが、自分の名前を見つけて手を止めた。
【SNS上では「めめには期待してたのに能力者だったなんて」「ファンのこと騙してたんだ」などと批判的な声が目立つ。】
興味半分でタイトルを押せば記事に飛んで、週刊誌の内容をまとめたものに続いて「ファンの声」が載せられていた。
mm「騙した、って」
無意識に出た言葉には我ながら覇気がない。
【事務所は現段階で声明文等を出していない。
天下無双の目黒蓮はこのまま社会的地位を失ってしまうのだろうか＿＿＿】
記事を締めくくる文章にようやく気付かされる。
脅迫文の「殺す」って「命を奪う」行為を指していた訳じゃなかったのか。
mm「社会的に死ぬ、ってか」
気付いた時にはもう遅い。
＊
「目黒、大事な話って何？」
撮影を終えて写りを確認すれば今日の仕事は終わり。
話があると連絡したらわざわざ出向いてくれた社長には感謝しかないが、俺はその目を真っすぐ見据えて口を開く。
mm「今日付けで、この仕事辞めさせてください」
「・・・理由は？」
mm「俺が、能力者だから」
相談すらしなかった突然の我儘にも動揺1つ見せることなく、社長は少し俯いて腕を組んだ。
それは人々が何か考え込むときに決まって現れる癖だと聞く。
元々この国は能力者に対して不利な社会情勢だった。
それでも「俺ならいける」と勢いだけでスカウトを受けて芸能界に乗り込んだのが高校3年の時。
ちょうど能力者だって嫌悪され始めた時期と重なってて、有名になれば離れていった奴らを見返せるなんて思ってた。
だから、どれだけ能力が暴走しても、偶然聞こえてしまった
俺そのものを見てくれている気がしたから。
だけど、「『能力者の』目黒蓮」は望まれていないらしい。
ノーマルだから必要とされていただけで、モデルなんて知名度の低い人も合わせればごまんといる。
仮に競争を勝ち残れたとしても能力者というレッテルがあればその土俵にすら立たせてくれないみたいだ。
必要とされてないのに、無理して苦痛に耐えるだけ無駄だ。
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紗絢(プロフ) - 葉月さん» 葉月さん再びコメントありがとうございます！本Episodeも楽しんでいただけますよう頑張ります(^^) (2021年1月16日 22時) (
レス) id: 76dfa23ffd (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 移行おめでとうございます！これからも頑張ってください！楽しみにしてます！ (2021年1月15日 22時) (レス) id: 5fa35a3299 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗絢
| 作成日時：2021年1月15日 18時
