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kj「んー、もうちょい上向いて見よか、視線上げれる？」
根性だけで切り抜けたメイクとヘアセットを終えれば、撮影は順調に進む。
康二くんの指示に従って視線を上げるとちょうどそこにはスタッフが複数人で俺を眺めている。
「＿＿＿」
「＿＿＿」
一見、談笑しながら見守っているだけの構図。
kj「・・・めめ？」
mm「…だいじょぶだから。続けよ」
息が詰まる思いをしながらも表情は崩せない。
康二にバレる。
シャッター音と同時に光るフラッシュを浴びながら、どんどんとそこに集まっていく人たちと目が合っていく。
mm「ッは、」
kj「めめ！」
ぐらりと揺れた身体を押さえるようにしゃがみ咄嗟に耳を手で覆って目を閉じる。
呼吸を整えることに集中すればマシになるから、ひたすらに外部の騒音を遮断して。
肩で呼吸をすれば仕事は出来そうだと気付いて目を開けると真ん前でしゃがみ込んでいた康二。
kj「今日の撮影止める。こんなんじゃいい写真撮れないやろ」
mm「っ、ごめんなさい、やらせてください。俺は、…はぁっ、大丈夫だから。」
kj「大丈夫な訳ないやろ！」
聞いたことのない負の感情をあらわにした声に、ひゅっ、と息が詰まる。
他の作業をしていたスタッフさん達も驚いたように視線を向けてきて。
空気を凍らせたことに気付いた康二は、ごめんな、と謝ってくる。
kj「そんなつもりやなかったんよ。言い方キツなってしもうたけど、責めるつもりやないねん。ほんまごめん。」
早口で誤解を解こうと弁明をする態度とこえから、本当に焦っているのが分かった。
kj「めめが無理してまで撮影続ける必要ない思っただけやの。
いつでも撮り直しの日程つくから今日はもう帰ろ。な？」
眉毛をハの字に下げて俺の顔を覗き込む姿に申し訳なさを感じながらも、無言で頷いた。
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紗絢(プロフ) - 葉月さん» 葉月さん再びコメントありがとうございます！本Episodeも楽しんでいただけますよう頑張ります(^^) (2021年1月16日 22時) (
レス) id: 76dfa23ffd (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 移行おめでとうございます！これからも頑張ってください！楽しみにしてます！ (2021年1月15日 22時) (レス) id: 5fa35a3299 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗絢
| 作成日時：2021年1月15日 18時
