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ある適度話を聞き終えてはみたものの、「支配人」に対しての話はしてくれなかった。
このままだと康二が共犯なのか被害者なのかが明らかにならない。
時間だけが無情に過ぎて、くしくも晩御飯の時間になってしまったのだが。
fk「・・・なんだこの画は」
nb「こっちが聞きたい。ちょっと、離れろって。」
なぜか翔太が康二に好かれたらしく、明らかに2人の距離が近い。
翔太は嫌そうな顔をしているけれど、康二の表情は偉く柔らかくて笑顔まで見せている。
これは想定外の進展…？
康二は翔太に任せて、他のメンバーは状況報告会。
ab「とりあえず事情聴取を聞く限りは康二さんが共犯者って可能性はないかな。
高校卒業後、誘拐同然で働かせてたことを認めた。軟禁と暴力行為もあったらしい。
明日以降何か新しいこと分かったら如恵留が報告してくれるって」
fk「なるほどねぇ…」
能力の搾取、
きっと容疑者の行為を言い表すならそれが伝わりやすい。
ノーマルが優位に立つケースもあるのかと脳内にインプットした。
sk「阿部ちゃんに頼まれて失踪前に住んでいた康二の場所も調べてたんだけど、とっくに引き払われてた。
多分支配人が勝手にやったんだろうね。家具とかはどこにあるのかまでは分かんなかったや」
iw「じゃあ康二が戻れる場所は支配人が契約してたあそこしかないってことか。
ふっか的にはどうするつもりなの？」
照に話を振られて、どうしようねなんて言葉を漏らす。
あの家に康二が住み続けるのも可能だけれども、なんせ支配人が借りていたのは2部屋。
それにかつての軟禁場所で生活を送らせるなんて無慈悲なことを出来る自信はない。
fk「阿部ちゃん、1階って確かまだ空き部屋あったよね」
ab「分かった、準備してくるよ」
多少噛み合ってない相槌を合図に阿部ちゃんはリビングを出て行って、その後ろを佐久間が追いかけて行った。
fk「とりあえず状況が落ち着くまで康二はここで面倒見よう。
そこからカメラマンの仕事に復職させてもいいし、
＿＿表世界に戻れなさそうならここで働かせる。」
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作者名：紗絢
| 作成日時：2020年11月2日 17時
