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スマートフォンが「非通知設定」の着信を映し出したのは2日後。
通話ボタンを押せばドンと情報屋の顔が大きく映し出された。ビデオ通話なのも彼らしい。
《分かったよ、コウジの居場所》
sk「え、早くない？」
スピーカーホン設定によって響いた声に反応して、リビングに居た他のメンバーもわらわらと集まってくる。
情報屋は呑気に顔を合わせたことのない4人へ手を振っていたが。
《今回は北斗のファインプレーがあったんだよね！》
そう言って話し始めたはいいもののネタ等を挟みながらの説明で長かったので要約すると以下の通り。
さきほど、北斗のもとに長期的な治療をしていたはずの患者が怪我が治ったと報告しに来た。
患者が減ったことと治療費を取れる太客が居なくなったダブルパンチでイライラしていた北斗がその理由を詰問したら、恐る恐る『ノードクター』の存在を明かしご立派に住所まで教えてくれた。
nb「北斗とジェシーどんな追い詰め方したんだよ」
可笑しそうにケラケラと笑う翔太とは裏腹に、少し考え込んだのちに住所を検索した阿部が辿り着いたのは建築年数がかなり経ったマンション。
空室ありとの表記があったので、借用目的というていでマンションの所有主に連絡を入れてみると、2週間ほど前に最後の一室が埋まったと返された。
即日入居だったためサイトに反映させるのを忘れていたらしい。
タイミングは向井が居なくなった日と合致している。
fk「よし、ここからは本来の職権を存分に使わせて貰おうか。阿部ちゃんと照、確認してきて」
iw「確認って…向井が住んでるか？」
fk「そうだね。それと本人とコンタクトがとれたら捜索届が出されてるって伝えてきて。
もし事件性があったとしてもそれ以上の接触は控えること。
一応言っておくけど向井にとっても阿部ちゃん達にとっても危険な行為はしないでね」
会議は以上！
ふっかの合図で張りつめていた空気が僅かに緩む。
阿部と照は多少の身なりを整えはじめたので、このままの流れで例のマンションを訪ねてみるらしい。
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作者名：紗絢
| 作成日時：2020年11月2日 17時
