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nerside
スーパーを出て車に向かっていると、見慣れた大好きな人の姿が見えた。
先輩達が近くにいるときは話しかけないけど、今はひとりっぽかったから大丈夫だろうと思って声をかけた。
振り向いた阿部くんの目の動きで、彼らを求めていることは分かった。
でも、赤らんだ目元を見るとそのまま家に送るか悩んでしまう。
「如恵留、買い物？」
「はい。今日の夕ご飯の材料を。
阿部くん、少し家に来てください。話、聞きますから」
「いや、でも……」
「話してスッキリしたら、送りますから」
躊躇う阿部くんを強引に助手席に乗せて法定速度ギリギリで家に帰る。
普通の状況だったら嬉しいところだけど、今は阿部くんの為になることがしたい。
家に帰ってササッとスリッパを出してソファに誘導する。
コーヒーと悩んでココアを出した。
「ありがと」
ニコリと笑ってくれてやっぱり胸がトキメクけど、その気持ちが誤魔化してくれないほどの阿部くんの苦しそうな顔に僕も苦しくなる。
「何があったか、聞いてもいいですか？」
阿部くんが話してくれたことは、衝撃だった。
そいつ、なにも分かってない。
「阿部くん、帰りましょう。
みなさんに癒してもらってください」
「でも俺、みんなに酷い態度……」
「謝れば許してくれる人達でしょう？
それに、阿部くんが壊れちゃいます。
あ、彼のことは僕がどうにかしますから安心してください」
阿部くんには申し訳ないけど、帰りも半ば強引に車に乗せた。
阿部くんの唇の感触を上書きすることぐらい、僕にも出来る。
でも、阿部くんが求めているのは僕じゃない。
壊れてしまいそうな阿部くんを守ってあげられるのは彼らだけだから。
家に着いてもまだ悩んでいる様子の阿部くんの腕を引いて車から降ろした。
「もし家に入って追い出されたり抱きしめてもらえなかったら僕に電話してください。
迎えに行きます。
そのまま僕の家に住んでもいいです」
軽く抱きしめて、背中を押してあげる。
意を決したようにドアに手をかけた阿部くんの背中が家の中に消えるのを見送ってから僕は家に帰った。
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名岡颯貴(プロフ) - べーやさん» リクエストありがとうございます！そして、応援ありがとうございます！事件について、そろそろ書きどきですかね。承知しました！ (2021年1月14日 22時) (
レス) id: 9fd7fb69f1 (このIDを非表示/違反報告)
べーや(プロフ) - はじめまして！緑受けが大好きで、本当に楽しく見させていただいてます！リクエストなのですが、SECONDの、想いの果てにというタイトルのところで、阿部ちゃんが1人で寝れない、というのがあったと思うのですが、その事件について1話作って欲しいです！応援してます！ (2021年1月14日 22時) (レス) id: e9d252fca2 (このIDを非表示/違反報告)
名岡颯貴(プロフ) - tさん» リクエストありがとうございます！のえあべからのいわなべ彼氏組ですね！了解です！胸きゅんしていただけているのですか！！その言葉、とても嬉しいです！ありがとうございます！これからも頑張れます！！ (2021年1月8日 17時) (レス) id: 9fd7fb69f1 (このIDを非表示/違反報告)
t(プロフ) - 可愛いあべちゃんをありがとうございます。心臓が足りないぐらい胸きゅんしてます！ありがとうございます。のえるくんとあべちゃんの高校生時代でいわなべ彼氏組が嫉妬する場面がみたいです。よろしくお願いします。 (2021年1月7日 3時) (レス) id: 438dd56c27 (このIDを非表示/違反報告)
名岡颯貴(プロフ) - おそらつぅさん» リクエストありがとうございます！文化祭編書きたかったんですよね。リクエスト頂けると書きやすいのでめちゃくちゃに嬉しいです！ハロウィンのリクエストもありがとうございました！ (2020年12月25日 21時) (レス) id: 9fd7fb69f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名岡颯貴
| 作成日時：2020年11月28日 19時
