緑の雪と恋人たち >THIRD<

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abside



翌日、夕飯を食べ終わってラウとリビングで勉強をしていると、お風呂が沸いたと歌い出した。


今日、どうしよう。


また照と入るって言ったらダメって言われそうだし……


でも佐久間がどうにかするって言ってたし、大丈夫かな。


そう思っていると、ふっかが手に何やら紙を持ってやってきた。


「てってれー、阿部ちゃん入浴スケジューール！


いぇーい！」


「……どうしたの？」


うん、俺の反応、正しいと思う。


とりあえずふっかの説明を聞くと、確かにお互いのためにいいかな、と思った。


俺だって恥ずかしいだけでみんなと入りたくないわけじゃないし。


順番はもうあみだくじで決めたらしいから俺はそれに従うだけ。


「みんな、考えてくれてありがとう」


「僕が案出したんだよ！」


顔に褒めて！と書いてあるラウの頭をちょっと背伸びして撫でてやる。


「んで、今日は誰と？」


「ん、俺〜」


目をクシャッとさせて嬉しそうに笑っていたのは照。


「俺ほんとクジ運いいわ」


鼻歌交じりな照と対照的に、結局照なんだよ、とむくれる翔太は7番目らしい。


「俺、頑張って慣れるから！」


「無理はしなくていいんだよ？」


舘さんは優しく笑ってくれたけど、俺がそうしたいんだもん。


「大丈夫！だって嬉しいし」


ちょっと照れるけど暖かい気持ちになっているとふっかが何やらもう一枚の紙を取り出した。


「……なに、それ？」


「寝る時とかさぁ、翔太と佐久間の部屋行き過ぎだから。


ということで、こっちも順番にしてくれないかなぁって」


「えぇ、だってそっちこそ怖くない？」


「大丈夫！


嫌がられたらショックで手出せないから！」


「そうですよ。


阿部くんが嫌がることはしませんから」


力説するふっかと目黒にそういう問題か？とは思うけど、


まあ確かに二人の部屋ばかり行ってるのは事実だからなぁ。


だって翔太の寝息聞くと安眠だし、佐久間は子供体温で暖かいし。


目黒とか目黒とか大丈夫かなぁ、とは思うけど、本人たちが大丈夫って言うなら大丈夫かな？


「分かった。そっちもそうしよ」


大盛り上がりのみんな。


この時の俺はまさか目黒が半年も手を出して来ないとは思ってもみなかった。


……ちょっと期待してたのに、ばか。









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