緑の雪と恋人たち >THIRD<

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そのままリビングに降りてソファに連れてったけど降りる様子がないから


俺の膝の上に抱き抱えたまま座らせる。


「怖かったね、ほら、みんないるよ」


俺の肩に埋めていた顔を上げた阿部ちゃん。


照が俺の横に座って亮平と手を繋いだ。


目黒はお気に入りのブランケットを持ってきて亮平の肩にかけてあげる。


康二と翔太は自分たちも動けないから声だけ出して大丈夫だよー、と言い続ける。


まあ、雷鳴る度にびびった声出すから信用度ないけどね。


ふっかがちょっとビビりながらも亮平のお気に入りの黄色いぬいぐるみを取ってきて


照の上に座って照と俺の間に置いた。


いや、なんでふっかは照の上に座ってんの？


涼太がキッチンから出てきて全員分温かい飲み物を入れてくれた。


俺と阿部ちゃんと翔太はホットミルク、他はみんなコーヒー。


それを飲んでかなり落ち着いた阿部ちゃんは俺の上で向きを変えてみんなの顔を見た。


「みんなありがとう」


微笑んだけどちょっと涙のあとのある顔。


すかさずラウールが寄ってきて抱きついた。


「亮平くん！僕が守ってあげるからね！」


「ふふっ、ありがと」


ラウールが離れて見えた阿部ちゃんはいつもと同じ可愛い笑顔でニコニコとしている。


可愛いなぁ、と阿部ちゃんの腰に回していた手に力を込めてギューッと抱きついた。


「佐久間ぁ」


「んー？」


阿部ちゃんの声がふわふわしてきた。


これはお眠だな。


「ありがとぉ」


こっちに向き直って俺のおでこにキスをして阿部ちゃんは寝てしまった。


不意打ちに俺の顔はもちろん真っ赤。


みんなにすっごい睨まれるんだけど！


翌朝みんなにデコチューをねだられた阿部ちゃんが顔を真っ赤にしながらも


ちゃんと一人一人にチューをしてくれたからみんなの機嫌も直ったよ。







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