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第129話 ページ40

唯火SIDE

私は、あの戦闘での「G」と「K」の作戦は奏を捕らえるものと考えていた
ただ、どうやって奏を連れ出したのか分からなかった

今のミエラと奏の会話で分かった
この時期にシーの封印が解けていくのと私が接触するのを見計らって、
事を起こしたのだろう

でも...

「なぁんか回りくどいのよねー」
「あぁ、「G」らの計画ですか?」

私の呟きに対して、察したのかミエラが聞いてきた
私の考えは、奏が寝てる間にミエラに話していたのだ

「うん、そうなんだよ
 もっとこう、呼び出すとか、色々やり方があったと思うんだよね」
「何の事?」

ミエラとの会話に奏が興味を示した
ま、気になるよね
奏に関わる事だし

私は自分の考えを話した
すると、奏は少し思案気な表情になると、こう結論した

「たぶんそれは方法の中の1つで、第一候補はコレだったんだよ
 で、コレが失敗したと感じたあの人達は作戦を変更したんじゃないかな」

と、手紙を出してきた
それは「K」からの手紙のようだった

迷いの森…研究所があった森か…

研究所の周りには軽い人払いの魔法がかけられていて、
それを破って迷い込んだ子供達を素質があると見て、
カイン達は様々な実験材料にしていた

この世界の人達から見れば、迷い込んで森から出てこれなくなったように見えたため、
迷いの森などと呼ばれるようになった

この手紙で奏を呼びだそうとしていたんだ…
きっと警戒を解かせて、自然にシーを奏から取り出せるようにしたかったんだな

「呼び出しが失敗。だから誘拐に行動を移した訳ね」
「うん」

頷く奏をまじまじと見る
そこに恐怖の色はない
不安も見られない
ただ冷静さがある

自分が狙われていると明確に分かったのに
自分の中に別人がいると分かったのに
...思考をしている自分と言う人格がシーによって作られたものだと分かったのに

なんでそこまで平静でいられるの…?

・・・

奏SIDE

な、何か唯火が無言で見つめているんだけど...
私変な事を言ったっけ?

そういえば、訊くの忘れた事があったんだ

「ねぇ、シーの完全封印はいつするの?
 早くやった方が良いんじゃ」
「え、ああそうね」
「準備はそろそろ整うでしょう」

ミエラさんの言葉に私はベッドから出た

「どこでやるんですか?」
「…研究所跡地です」

言いづらそうに告げるミエラさん
何でだろう?
ゲート近くの方が成功率高いって事くらい分かっているんだけどな

「分かりました。早く行きましょう」

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設定タグ:魔法 , 記憶 , オリジナル   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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寒極氷化(プロフ) - 緋色 哀歌さん» まさかそんな評価がいただけるとは。ありがとうございます。マシだと思ってもらえるだけでも嬉しいです。 (2015年1月12日 13時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - 美燦雅★晏壽さん» んなわけあるかいなww (2015年1月5日 16時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
美燦雅★晏壽(プロフ) - 寒極氷化さん» わざと?w (2015年1月5日 16時) (レス) id: cad50b9778 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - 美燦雅★晏壽さん» ほんとや!!ww (2015年1月5日 15時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
美燦雅★晏壽(プロフ) - 寒極氷化さん» 121話だけ、「第」がないよ! (2015年1月4日 16時) (レス) id: cad50b9778 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:寒極 氷化 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kangoku/  
作成日時:2014年10月7日 18時

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