15歳の話 ‐14‐ ページ17
「私の異能は亜空間にある死体を取り込み、異能化する能力。つまるところ………先代は今私の使役するい異能生命体だ」
太宰と中也は絶句した
二人はいままで何人もの異能者を見てきたが、これ程までに異端な能力を知らなかった
人を異能化する能力
「常識はずれすぎる。蘭堂さん貴方は一体何者なんだい?」
「かつての私は、欧州の異能諜報員であった」
蘭堂は俯いたまま言った
「八年前、私は任務でこの国に来た。目的は日本政府が発見したという未知の高エネルギィ生命体を調査、奪還すること」
「改めて紹介しよう。私の名はアルチュール・ランボオ。能力の名は『イリュミナシオン』。私の目的は中也君、君を殺して先代に代わる次のとして取り込むことだ」
何条もの爆裂が殺到した
中也は空中に飛んで回避し、壁に着地
さらに追撃で殺到してくる空間波を壁を走って避ける
「いくら君でも空間自体から逃げ続けることは出来ぬ」
中也は回避し続けるが、それも長く持たない
「面倒癖ェなっ……!」
中也が太宰を盾にする
衝撃波が太宰に当たり雲散霧消した
「こいつは異能力を無効化させる。手前の攻撃は効かねぇ」
「うむ………太宰君は欧州すら存在せぬ反異能者。しかし__」
蘭堂が手を掲げた
銀の閃光が奔る
いち早く、それに気付いた中也が太宰を庇いながら後ろへ飛んだ
「チッ!おい、太宰無事か!?」
「君が庇ったお陰で無傷だよ。君、人のこと言えないでしょ!」
中也の腕を伝い血が地面へと落ちていた
「浅い。まだ行ける」
二人を襲ったのは長鎌だった
その柄を握った老人がくぐもった笑い声をたてた
「まさに因果。この手で小僧の首を跳ねる日が来ようとは」
先代首領が鎌を掲げる
「……太宰、俺が殺ってもいいんだよな?」
「君に任せるよ。中也ならこの状況を突破できるだろう?」
一瞬だった
気付いた時には中也は先代の後ろに立っていた
それを確認できたと同時に先代の首が、ぼとりと、地面へ、落ちた
状況を理解した蘭堂が中也へと衝撃波を放つ
が、
「遅ェよ」
蘭堂の両手が飛んだ
そしてそのまま蘭堂は重力に従って地面へと倒れた
「何と、いう……恐るべき子供」
圧巻
それを見ていた太宰の頭には其しか浮かばなかった
速さと糸を利用した一方的な虐殺
予想以上だね、これは
太宰は崩れそうになる表情を繕いながらそう思った
そして、亜空間が消え青空が見えた
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迷月蒼架(プロフ) - やみねこ様≫番外編にてリクエストの中也幼児化を上げました!リクエスト有り難うございました (2018年7月31日 22時) (レス) id: a69f0dfd2d (このIDを非表示/違反報告)
迷月蒼架(プロフ) - やみねこ様≫了解しました!今日中には上げられると思います (2018年7月31日 20時) (レス) id: a69f0dfd2d (このIDを非表示/違反報告)
やみねこ - リクエストで、中也が幼児化した話が見たいです! (2018年7月31日 20時) (レス) id: 008d70804a (このIDを非表示/違反報告)
蒼架(プロフ) - やみねこ様≫コメント有り難うごさいます。そろそろ更新する予定ですので楽しみにしていただけたら幸いです。 (2018年7月26日 20時) (レス) id: a69f0dfd2d (このIDを非表示/違反報告)
やみねこ - すっごい面白いです! 更新頑張ってください! (2018年7月26日 20時) (レス) id: 008d70804a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼架 | 作成日時:2018年7月8日 10時