❄⛄スノ学⛄❄in生徒会室 (ページ24)

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▽ 紫はまだページ24

深澤 side

夜に行われる肝試しのくじ引きで俺の引いた番号は「A-1」だった。1番に引いたからまだペアが誰かわかんないけど。

ぞろぞろと人がくじを引いて番号を言っていく中でなかなか俺とペアの番号が出ない。

A「あれ〜ふっかじゃん！サボり？」

「ちげーよ！くじ引きで不正がないよう見張ってんの〜」

A「ふっか何番だったの？」

「俺〜？俺は【A-1】だったよ」

A「ふ〜ん、よし！これに決めた！」

「見ねーの？番号」

A「トイレ行きたくなったから！行ったら確認するよ」

「あそ？ま、楽しめよ〜」

クラスメイトが来たり、知り合いが来たりすると他愛もない話をしてそれとなく盛り上がった。
すると

ラ「あれ〜！ふっかさん！サボり？」

「ラウールじゃ〜ん。サボりじゃねぇよッ！」

新しくダンス部に入ったラウールとその友達が来た。
お、あの子もいんじゃん。

あの子、とは康二が部長をしている写真部の新入部員の子の事だ。前に1度だけ顔を合わせたことはあるが、喋ったことはない。イメージは特になく、普通の子、って感じ。

『うーんと…？A-1！』

その子が口にした番号。俺とペアの番号だ。つい

「お？君、A-1なんだ？俺もさっき引いたらA-1だった！ペアじゃ〜ん。よろしくね〜」

と声が出た。すると女の子は驚いた声をあげた後、少し眉を顰める素振りをすると軽く会釈をした。
ん？嫌そう？え？俺とペアなの嫌なのかな。

何故か気になった。
その後もくじを引きに来る生徒たちの対応をして配り終わるとなんであんな顔をしたのか気になって、あの子を探した。
するとクラスメイトのAとその友達だと思われる数名とあの子が校舎裏へ向かうのが見えて嫌な予感がして後を追った。

案の定ペアを交換しろだのとも揉めていて、挙句手をあげようとしていた。あの子は避けることもせずぐ、と目を瞑ったのをみて俺は飛び出した。

「ねぇ、何、してんの？」

あの子を庇うように真ん中にはいり、振り上げられた右手首を掴む。
その後話を聞けばAは俺とペアになりたかったようだ。
モテる男は辛いね〜。けど、誰であろうと手をあげようとした事は許さない。そーゆーの嫌いだし。

A達が居なくなったその後あの子と少し話した。
あの子自身、番号を譲ろうとしていたと聞いて少し腹が立った。
なに、やっぱ俺とペアになりたくないの。
そう聞くとそんな事ないと首を強く左右に振る。

なんだ、と胸を撫で下ろす。
ん？なんで嬉しそうなんだ？俺。

ま、肝試しの時には、分かるか