【d!】居眠りに恋する

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って事があったような無かったような…
まあどっちでもええわ。そのせいか…！

「いらん気遣いやわまじで…ちょ、まじ暇やな…」

今頃誰かと一緒に出掛けてるんかな〜。それともゲームとかの約束？
ええなあ。くそ、友達になりたいけど…なんか進展無さそうやし…
なんでや！こんなに好き………………

「………ちゃうな。ちゃうちゃう」

好きやないもん。好きやない、もう戻れないくらいには大好きや。

「…っっ！ああ、はっず…駄目やわ…考えるだけで顔あかなってくる」

こんな部屋ん中籠ってたら腐ってまうわ。
ゲーセン行こ。









「ふぁ…そういや、昼時に来てしもうたな…」

母には食べると言ったが。いや食べるんやけどな。ちょっとお腹空いたなぁっていう。
まあなんか適当にやってから家帰ろ。

ゲームセンターに近付く程騒がしくなる。
勿論休日やし、人もいっぱい…

「…ん？もしかしなくてもショッピでは？」

誰かを待っているのだろうか。ソワソワと落ち着きも無くケータイを触っている。
軍団？いや、そんなん待ってる間にゲーム始めるやろ。え、誰待ってんねやろ。

興味が湧き出てくる。ちょっと見てよ。どうせ気づかんやろ。
少し人影に隠れた時に、見えた。

「………あ、Aや」

私服姿初めて見たけど、かわええなあ。
帽子かぶって、ワンピにタイツはもう可愛い。あ、バックリュックなんや。かわええ。
…なんかもうAがやる事全部可愛く見えてきたわ。

…いやぜんっぜんそんな事ないわ。

どうやら予定とは、ショッピとのデートらしい。







「…なんでや」

仲良くカフェに入っていった。もう昼やもんな。

「なんで、ショッピと一緒におるん？」

すっと体の芯が冷える感覚。
嘘やろ？まさか。ショッピが幾ら煽るからと言って、流石に此処まではせぇへん。

心なしか、足が震える。
そういや、最近一緒に帰られへんかったな。
そういや、ショッピとAの家の方向、一緒やったな。
…そういや、昼食べる時ショッピ見いひんかったな。

俺のかんちがい。そうだ、別にAと仲良くなるチャンスは幾らでもあるし、ショッピと関わる事だってある筈だ。これまで関わってなかっただけで。
きっとたまたま帰りが一緒の時だってあっただろう。
それに、一年の時にショッピと一緒のクラスの時があった。

「っふぅ、っふぅ」

俺はきっと、酷い顔をしていたことだろう。
下を向いて、ポロポロ溢れ出す涙を見る。

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ラッキーカラー

あずきいろ

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