Sleepers love (ページ31)

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翔「歩きながら食べるの大変だから、ちょっとあっちで座って食べよ」

そう言われて先輩についてきたのは人が少ない裏道みたいなところ

石段があって座れるようになっていたのでそこに二人並んで座って、かき氷を食べる

ほんのりお祭りのにぎやかさが聞こえて、お祭りのライトがいい感じに差し込んで、静かすぎない落ち着く雰囲気の場所だった

翔「祭りって楽しいけど、ちょっと疲れるんだよね」

かき氷を食べながら先輩がつぶやく

翔「去年もあいつらと来てさ、その時は先輩も一緒だったんだけど、ゲームして負けたらおごりみたいな感じでずーっとはしゃいでたら疲れちゃって。で、しれっとトイレ行くフリして逃げてきたときにここ見つけたの」

『なんかちょうどいい落ち着き具合ですね』

翔「でしょ？去年は一人だったからずっとこんなとこいてもなって思ってすぐ戻ったんだけど、今日はAちゃんいるしずっとここにいてもいいかも」

そう言ってかき氷を食べる先輩に、どういう意味ですか？って聞きたい気持ちを抑えて、同じようにかき氷を食べる

しばらくお祭りの音を聞きながら休んだところで、そういえばもうすぐ花火の時間では！？と思って急いで携帯を見る

『翔太先輩、もうすぐ花火です！みんなのところ行かないと』

そういうけど全然先輩にあせった様子はなくて

翔「さっき阿部も言ってたけど、こんな人混みではぐれたら合流すんので一苦労だしさ、もうこのまま花火見ない？」

『え？』

まっすぐな目で見つめられながらそう言われて、先輩と二人っきりで花火見れる機会が来るなんて思ってもいなかった私はおとなしく従うことにした

そしてその数分後、パーンという音とともに真上にきれいな花火が上がったのが見える

綺麗な花火に見とれつつ、横目でちらっと見た花火の光に照らされた翔太先輩の横顔もとてもきれいで、この夏最高の思い出ができたって思った