初恋の呪縛 9 ページ9
HEECHUL side
「愛してる………スンア」
自分の口から発せられたその言葉に耳を疑った
え…俺、今、なんて言った？
まさか…スンア…って言った？
いや、言ってないよな、そんなわけないよな？
ゆっくり体を起こし
恐る恐るAの顔を見れば
焦点が定まってないような真っ黒な瞳
「…A？」
「……」
返事のないこの状況
俺は、確実に間違いを犯してしまったんだ
「あ、あの、その…」
動揺を隠せないまま
とりあえず何か言わなきゃって焦る俺に
「…おっぱ、服着て」
さっき投げ脱いだシャツを拾って渡すA
部屋は暗いまま
暗闇に慣れたはずだったのに
Aの表情はよく見えなかった
お互いにゴソゴソと
脱いだ服を拾って着てたときだった
突然、部屋の灯りが点いた
ﾋﾁｮﾙ「停電、直ったんだな」
U「…」
しばらく沈黙が続いた
暗い部屋での沈黙より
明るい部屋での沈黙はキツかった
どれくらい経っただろうか
Aがゆっくり話し始めた
U「…おっぱ？」
ﾋﾁｮﾙ「あ、う、うん…」
U「…おっぱ、最後のお願い」
ﾋﾁｮﾙ「えっ…」
U「お願いだから、何も言わないで」
ﾋﾁｮﾙ「A…？」
U「何も言わず、このまま部屋を出てって」
ﾋﾁｮﾙ「お、おい、違うんだよ、さっきのは…」
U「何も言わないでってば！！」
冷静に話していたAが突然大声をあげた
雷は止んだけど、まだ雨脚は強い
U「悪いけど…送ってあげられない」
そう言いながら
押し付けるように傘を渡してきたA
俺はそれを
黙って受け取るしかなかった
追い出されるようにAの部屋を出た
受け取った傘は開かず
雨に打たれながら歩いた
俺はなんて最低なことをしたんだ…
なんで、なんであのタイミングで
スンアの名前を呼んでしまったんだ…
頬を伝うのは雨なのか、涙なのか…
それを拭う資格すらないような気がして
俺はびしょ濡れになりながら帰った
それから数日…
俺はひたすら考えていた
俺はたしかにAだけを愛している
あの夜だってAだけを想って抱いた
愛しくて、幸せで…
俺の心と体はAだけで満たされてた
それなのに
スンアの名前を呼んでしまったのは…なぜだ…
もちろん、2人は似てるところも多いけど
Aを抜きにスンアを思い出すことはもうない
なんとしても誤解を解きたかった
俺が愛してるのはAだけだって…
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ｨｭ(プロフ) - みいなさん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただいて、すっごく嬉しいです^ ^チャニョル編、思いの外長くなってしまっててすみません！笑 (2020年7月7日 4時) (
レス) id: 96016f3247 (このIDを非表示/違反報告)
みいな(プロフ) - 大好きなグループが沢山出てきて嬉しいです！ほかのメンバーとの旅行編も楽しみにしてます！ (2020年7月6日 3時) (レス) id: 6dadd51152 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｨｭ | 作成日時：2020年6月19日 18時
