Cinderella (ページ9)

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「めめ、ガラスの靴拾ったん？」

「うん、これ持ってたらAさんにまた会える気がする。というか、俺がなんとしても見つける。」

めめは、ガラスの靴を拾ってAさんにまた会いたいと言っとる。そんなにいい子やったんやなってまた俺の気持ちは奈落の底に落ちてまう。
Aさんがホールに入ってきた時全てに吸い込まれて今もずっと抜けられずあの時のAさんのホールの誰よりも輝き忘れられてない。

舞踏会中俺はめめとAさんが踊っとるのを横目に見ることしか出来んくて、俺はこのストーリーには付き物のエキストラでそれ以外では無いんよな。
Aさんにとって俺はただのピアニストで、Aさんと結ばれるんは、誰が見てもめめやから。

「どうやってAさん探すん？」

「靴入る人探せばいいんじゃないかな？」

突拍子も無いめめの発言は相変わらずだけど、確かにその方法はひとつの手かもしれへん。
また彼女に会いたい俺はめめの意見に賛同して一緒にさがすことにした。

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舞踏会から数日、ホンマに靴がピッタリ入る女性探しが始まった。そんなんいくらでもおるやろと思ってたけど意外と居なくてあれはきちんとピッタリ履けるように職人さんが作ったやつなんやなって思った。

城下町の中でも一際目立つ1件のおうち、そこには3人の女性が居るらしい。この情報は全部国が管理しとる物に名前は載ってないけどが家族構成だけのっとった。

「失礼致します。こちらの靴に入る女性を王子様の妃としてお迎え致します。おひとりずつこちらの靴に足をお入れ下さい。」

1人ずつ人が悪そうな女性達が足を入れていく。
しかし、その場にいたのは2人の女性しかおらず3人目の女性は居らず結局2人とも足は入らんかった。

「このお家にはもう1人女の子が住んでらっしゃいますよね？その子はどちらにいらっしゃいますか？」

「あぁ、あの子は舞踏会になんて行ってないわ。私たちが家から出た時もここに居たし、帰ってきた時も勿論家に居たわ。」

俺はあの時見たあのAさんが忘れらず遅くに来て早めに来たからもしかしてそうなんじゃないかとかそんなことをおもってしまった。

「それでも、念の為呼んできてくださってもよろしいでしょうか？この邦全員の女性で確かめろが王子様の命になっておりますので」

俺はそう言うとバツの悪そうにしている女性が更に機嫌を悪くしながらもう1人を呼んだ。

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