Cinderella (ページ3)

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舞踏会当日。わたしはいつもと変わらない日常だけど街の中はお祭り騒ぎ、もちろん私の家でもヘアスタイルをしてくれる人が来ていたり、馬車を走らせる人が居たり王子に選ばれようと大騒ぎだ。

「A！どいてなさい、邪魔よ」

お義母さまは私にそう声をかけ私の部屋である屋根裏部屋に私を追いやった。
お父さんはその姿を見ても何も言わず目を逸らされた。父はお義母さまと結婚して全てが変わってしまった。私のことなんて何も気にせず使用人のように扱われていても口出しはしてこなかった。

「ねえ、わたしは何もしては行けないの？この牢屋のような家から出れないの？」

ニャ？と答えてくれるだけの猫にわたしはそう問いかける。ずっと辛い思いしてるのは私であってお義姉さまもお義母さまの独壇場になっている。

しばらくすると屋根裏部屋から見える窓から馬車が進んで行くのが見えた。わたしはそれをきっかけに屋根裏部屋から出てリビングに出た。

「あれ、お嬢様は舞踏会行かれないんですか？」

「えっ....まだいらっしゃったんですね」

「片付けがありますので、終わりましたら帰りますよ。」

そういってまだ残っていたのは3人分のヘアをスタイリングした、スタイリストさん。
顔は整っていて淡々と片付けている。

「ねえ、Aさんだっけ？ここ座ってくださいよ。」

そういって指した先はさっきまで3人が髪の毛を整えて貰っていた席。私なんかが座っていい席なんかじゃない。

「いえ、私ドレスも何も持ってないので、大丈夫です。舞踏会なんて行く資格無いんです。」

「Aさん、拭けば輝く原石だよ、そんなあなたをそのままにしておくなんて俺は出来ない。いいから、座って。」

そういって腕を取られて席に無理やり座らされた。
私の結っていた髪の毛を外し、おもむろに髪の毛を触っていく。

「んー、やっぱり。綺麗な髪の毛。肌もしっかりしていてこんないい女性を舞踏会に行かせないなんて俺は出来ねえわ。」

段々と崩した喋り方になっていく彼。
近くで見るとやっぱり整った顔をしていて、久しく父親以外の男性を見てない私は思わずドキッとしてしまった。

「身長とスリーサイズ今すぐ言って。」

「は！？なんですか急に！」

「知り合いの仕立て屋にドレス、持ってきてもらうから。早く」

わたしは彼の言葉を信じ、身長とスリーサイズを恥じらいながらも伝えた。この人を信用していいのか