雪は舞って闇に咲く弐 (ページ37)

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夕方になり、まず宮舘、阿部、岩本の順に目覚めた。

その後に子供たちの中でも年長組が起きて、ラウールや向井、深澤が起き、子供たちの大半と残りの隊員が起きてきて全員が宮舘の作った夕食を囲んでいた。因みに家中でいちばん遅かったのは渡辺だった。

食事も終わり、それぞれがくつろいだり話をしている時、深澤が口を開いた。

深｢はい注目～！じゃあ今から子供たちのこれからについて話します！｣

緩やかでおちゃらけた口調にも関わらず、深澤の纏う雰囲気は鋭く一気にその場が静まり返った。

深｢あぁ、そんな畏まらなくていいよ。座って話聞いてね。

まず薄々勘づいてるかもしれないけど、俺らは雪桜隊って言って、まあなんというかあんまり人に知られちゃ駄目な集団なのね。だから事件に関わったりすると毎回阿部ちゃんの薬で記憶を消してもらってるの。ご飯とか飲み物に混ぜたりまあそんな感じでね？
…ああ、大丈夫だよ。今みんなが食べたものには入れてないよ。そんなことしたら俺舘様に殺されちゃう。

ああ、どこまで話したっけ？そうそう俺たちのことを知った人は記憶を消さないといけないの。仲間とか友達とか関係なく、ね。だからみんなの記憶も消さないといけないの。本来ならね。だけど俺個人の意見としてはみんなには俺たちの記憶を持ってて欲しい。というかラウとか目黒の記憶が消えるのは嫌だと思ってる。

だからみんなにはひとつ提案があるんだ。

軍に、滝沢組に入らない？｣