雪は舞って闇に咲く弐 (ページ21)

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翌日の朝、阿部の言葉通り作戦会議が行われた。

阿｢まず配置を説明するね。
ラウールと織山くんは貧民街。それから少し離れて目黒とふっか。残りは時計台の下に集まって、佐久間が時計台の屋根に登って待機ね。

夜になったらラウールと織山くんが囮として貧民街を歩いく。十中八九奴らは二人を攫うからそこで適当に抵抗して最終的には捕まってね。それを隠遁に長けてる目黒とふっかが追いかけて。基地らしき所まで行ったらこれを打ち上げて。｣

そう言って阿部が差し出したのは小さな玉。

阿｢これは花火なんだけど、普通の打ち上げ花火よりも小さくて空中で広がったりはしないように改良してある。ただ赤い軌道線が出るからそれを時計台の屋根に昇った佐久間が見つけて。佐久間は目がいいからすぐに見つけられると思うよ。それを元に全員で基地まで行って合流。

その後は目黒、俺、照が子供たちの保護に向かう。佐久間、ふっか、舘さん、翔太、康二は出てくる敵をぶった斬る。で、ふっか達は敵を殺りつつ主犯を探して。夜のうちに滝沢くんに連絡したら、できるだけ生け捕りでって事だったから死なない程度に生かしておいて。けど子供たちの救出が最優先だから抵抗してどうしようもなくなったら殺しちゃってもいいよ。

…これくらいかな、質問はある？｣

ラ｢ねぇ、俺らから何か発信できることはないかな？捕まってるところはここだよって｣

阿｢うーん…わかった、夜までに何か考えておくね。｣

ラ｢ありがとう｣

深｢よし、それじゃあみんな作戦頭に叩き込んで夜まで体力温存しておいてね。出発は今日夜12時。｣

｢応！｣