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渡辺は宮舘と一緒にいた。

と、そこに一人の男がやってきた。

中「宮舘様…ですよね?」

渡辺はどこかで出会ったかと記憶を辿るがどこかで見たことがある目の前の優しそうな男の正体を思い出すことは出来なかった。


宮「ええ…そうですが」

つい癖で宮舘を守ろうと渡辺が密かに臨戦態勢になろうとしていたとき、宮舘は彼の肩を優しく抑えながらその男に応えた。

宮「どちらでお会いしましたか?」


中「ええ…昔。そうですね…父の関係で、とでも言いましょうか。

私中間淳太と申します」


宮「…なるほど、中間殿のご子息でしたか。これはこれは失礼を」


その言葉で渡辺も思い出した。この男は関西屈指の有力貴族、中間一族の長男だ。


中「いえいえ、ここは無礼講ですからね。ましてやお互いもう軍の人間ですから。立場は違えど対等ですよ」


中間の言葉に宮舘と渡辺は驚いた。まさか長男が家を継がずに軍属になるなど普通のことではない。

中「ああ、驚かれました?そうなんですよ。家は弟が継ぎました。」

宮「そうなんですね…。確かに驚きました。」

中「ふふ、でしょう?笑 ここで仲間ができましたからね、見捨てる訳にはいかないんですよ」

宮「ええ、わかります」

中「そうですね、貴方もそうだと思いましたよ。では私はこれで。

…ああ、先程そちらの佐久間さんがうちの今江に貴方に遠距離射撃について聞くといいと仰ってたようで、もうすぐ今江がお伺いに来ると思うので、適当にお相手してくださると有難いです。では」

宮「ええ、喜んでお話しますよ」

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作者名:さすけん | 作成日時:2020年7月25日 14時

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