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急いで家を出た深澤は、十数分後には町の中心にある役所の前にいた。が、表入口から堂々と入ることはしない。
雪桜隊は“零”。つまり表向きは存在しない部隊なのだ。
深澤は役所の前を通り過ぎ、誰も見ていないことを確認して役所の塀のある場所を押した。押したその奥に取っ手がある。深澤がその取っ手を引くと塀の一部が扉のように開き、深澤は素早く中に入った。
一方その頃滝沢は人払いをして深澤を待っていた。
スっと音を立てずに屋根裏から深澤が降りてくる。
滝｢深澤。｣
深｢滝沢さん。お久しぶりです。あとこれが昨日の分の資料です。｣
滝｢おお、お疲れ。｣
深｢それよりなんですか、話って。依頼ならいつも通り優斗に…｣
滝｢ああ、そのことなんだが。白狐って知ってるか？｣
深｢妖怪の方ですか？…それとも人間の？｣
滝｢人間の方だよ。夜な夜なこの町で金持ちたちの元に忍び込んで金銀財宝を盗み、貧しい者たちに配って回る義賊だ。｣
深｢なるほど？金持ちのじーさんたちからは捕まえろと圧力をかけられるが相手は町の人気者。大々的に捕物にしようとすると幕府が叩かれかねない、と。だから俺らなんですね。｣
滝｢相変わらず察しがいいな。知らんふりしてたほうがかわいげがあるぞ。｣
深｢相手の表情、声の全てから情報を盗み出せと教えてくれたのは滝沢さんじゃないですか？｣
滝｢そういう所が可愛げがないんだぞ笑｣
深｢なくていいです笑
今回は殺しですか？｣
滝｢いや。お前に任せる。｣
深｢は？｣
滝｢お前に任せるよ。この町にとって有害だと思えば消していいし、そうじゃないなら対処はお前次第だ。
頼んだぞ。｣
滝沢のさっきまで弟子に可愛げを説いていた人間とは思えない鋭い眼差しが深澤を射抜く。
深｢承知。｣
滝｢資料はあとで優斗に持っていかせる。
…辰哉。美雪さん結婚するらしい。相手は貴族だ。もう二度と会えないかもしれねえぞ。会いにいかなくていいのか。｣
深｢…俺にはもう関係ないやつの話です。滝沢くん。俺は選択をしました。
…失礼します。｣
そう応えた深澤の声は震えていたように滝沢は感じた。
滝｢最愛の人を護る選択…か。たまには自分の気持ちに素直になれよ｣
滝沢の声は彼以外誰もいない部屋の空気に溶けて消えた。
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さすけん(プロフ) - はらさん» パッチやばいですよね…私も大好きです笑 そう言っていただけると嬉しいです！康二くんは絶対優しくて涙脆いです。泣きます、真っ先に笑 康二くん頑張ります！ これからもよろしくお願いします♪ (2020年5月22日 15時) (
レス) id: c1472eabef (このIDを非表示/違反報告)
はら(プロフ) - ∞のパッチが大好きなので、こちらの設定もとても好きです！！めめこじ推しの康二くん担なのでこれからの康二くんに期待しています！人の過去話で泣いちゃうくらい優しい康二くんがすきです！ (2020年5月21日 18時) (レス) id: 4b0a14856e (このIDを非表示/違反報告)
さすけん(プロフ) - りんさん» ありがとうございます！ 目黒くんは憂いの表情が似合うと思ってます笑 これからもよろしくお願いします！ もしシチュエーションのリクエストなどあれば、じゃんじゃん送ってください〜♪ (2020年5月7日 11時) (レス) id: c1472eabef (このIDを非表示/違反報告)
さすけん(プロフ) - ちねゆきさん» ありがとうございます！更新遅くなりました… 佐久間くんは活躍します！私がいわさく担笑 もしシチュエーションのリクエストがあればじゃんじゃん送ってください〜♪ (2020年5月7日 11時) (レス) id: c1472eabef (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - めめ担なので、どんどん掘り下げていって欲しいです！めめの設定凄く好きなので活躍楽しみにしてます！ (2020年5月7日 2時) (レス) id: c9acd22823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さすけん | 作成日時：2020年4月13日 0時
