episode_thirty-three ページ33
試験も終わった頃。
「先輩、少しいいですか。」
同じ空気を吸いたくない、というような顔をしながら憎々しげにこちらを見てくる。
「何の用だ。」
「……魂、を二つに分けることは可能、なんですか。」
スネイプは少し目を見開く。
羊皮紙へと走らせていた羽根ペンを止め、こちらを見てくる。
「……貴様、企みを教えろ」
「何も企んでなんかないです。……ただ、質問したかっただけ」
暫く間が空く。
Aは真剣にスネイプの方を見た
そして口を開く
「……さよう。」
「じゃあ、一つの人体に魂が二つ、入り込むことは可能なんですか」
「……その通りだ。」
Aの顔は確信へと変わる。
スネイプはそれに気づき、出て行こうとするAを制す
「余計な事に首を突っ込むな。」
「……俺、余計な事、なんて思ってないです。流石に、見捨てられないっスから。」
Aはそう言ってスネイプの部屋を出た
Aは自室に戻って棚を開く。
数日前から気づいてはいた
クィレルの事に
だからAは一つの人体に二つの魂は入り込める、という予想を立てて薬を作っていた。
やはり、予想は実現した
「……っアッツ。」
火傷を負いながらも必死に手を動かす。
あと少しで完成なんだ、
Aは必死だった
深い水色から紫色になり、そして黒に染る。
そこにべアゾール石を入れれば完成だ。
「
とても危険で、闇の魔術を使ったこの薬だがこれでも人を助けられる。
Aは急いで出来上がったさらさらとした薬を小瓶に注いだ。
「……完成、」
もう辺りはすっかり暗くなっていた
彼を救うのにラストスパートがかかる。
らしくも無いAはむず痒い気持ちを持ちながら、クィレルの部屋まで走った。
途中、ポッター達とすれ違う
そしてクィレルの部屋の前に立った
「失礼します!クィレルさ……」
部屋はもぬけの殻だった。
ただ一匹のカメレオンだけがそこに居た
「……遅かった」
恐らく、賢者の石を取りに行ったのだろう。
この事を、ダンブルドアは知っているだろうか
今日、魔法省からのふくろう便が来て校長は不在だ。
「急がないとまずいな。」
Aは魔法省へ向かった。
__________
賢者の石編もラストスパートかかります| ᐕ)و
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ベルモット - 初コメ?です。生徒目線が多いので教師目線の話が新鮮でした。大人の事情が含まれる出来事も勘付く年頃になって痛感することがあります。 (5月16日 14時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - フォールさん» ありがとうございます……✨✨そう言って貰えて嬉しいです!!(;´༎ຶٹ༎ຶ`)秘密の部屋編でもグダグダするとは思いますがこの作品をよろしくお願いします😊😊 (2023年1月24日 23時) (レス) id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - 賢者の石編完結おめでとうございます!!感動的なストーリーやキャラたちとの絡みなどとても楽しく読めました!秘密の部屋編でも頑張ってください!!応援してます!!! (2023年1月23日 17時) (レス) @page41 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 塾から帰ってきて、覗いてみたら更新されていてめちゃくちゃ元気になりました(*≧∀≦*) (2023年1月14日 23時) (レス) @page36 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます(ᵒ̴̶̷ ᵒ̴̶̷ )✧‧˚応援してもらったのでめちゃくちゃ頑張りたいと思います(ง ˙-˙ )งこれからもこの小説をよろしくお願いします! (2023年1月14日 10時) (レス) id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とある緑の生徒。 x他1人 | 作成日時:2022年10月31日 18時