SLHの短編集。

お洒落［SHIRAHAN］ ページ27

ピンポーン、とインターホンがなってから数分。

玄関からにこにことご機嫌な様子のしょーくんが戻ってくる。その手には段ボール箱。さっきのインターホンは宅配便か。


リビングで丁寧に段ボールを開けるしょーくん。箱の中には靴があった。どうやら新しいスニーカーが届いた様ですよ。


黒一色だけどスタイリッシュなデザインのハイカット。そしてしょーくんの手には青い靴紐。しょーくんのメンバーカラーだもんね。


右のスニーカーに靴紐を通し終わったしょーくんが左のスニーカーにも手を伸ばそうとしたとき、その手がぴたりと止まった。と思えば、その整った顔をこちらに向けた。


「…Aもさ、黒いスニーカー持っとらんかったっけ？」


「持ってるけど、それがどうかしたの？」


「いや、もし良ければなんだけどさ、」


いつの間に出したのか、さっきのとは違う、水色の靴紐を持ち出すしょーくん。


「靴紐、半分こせん？」



ほら、と私のスニーカーに青い靴紐と水色の靴紐を当ててみせる。なるほど、さすがしょーくん。こんなのやらない訳ない。


「やる！靴紐半分こ！」


しょーくんが、その薄い唇を横に引いた。






数分後、二足並んだ大きさの違う黒いスニーカー。どちらもそれぞれ青と水色の靴紐が通されてある。




「これでお揃いやね」




横でしょーくんが満足げに笑った。

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いつぞやのアー写のやつお洒落だよねって思って書いた話。

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