将来の夫やで。【超特急】 (ページ8)

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7やでやでページ8

鈴音｢それをしたのタクヤ君でさー？｣

7｢そーなん？！タクヤ、そんなことするんやー(笑)｣

鈴音｢やで君モテるでしょー、カッコいいからさー、前の学校とかでもさ！｣

7｢モテへんよー？鈴音もかわええで？｣

ここまで空気になるなら鈴音には失礼だけど独りで帰りたいってのが本心。

鈴音｢じゃ！A！また明日！やで君もまた明日ー！｣

あっ、もう鈴音の家の前の曲がり角か。

『またねー、風邪に気を付けてー！』

7｢ほな、明日なー！｣

独りにはなりたいが、誰も2人になりたいなんてゆってない。

・

7｢なぁ、Aー｣

毎日こんな感じで空気扱いはちょっと辛いから鈴音にいわないと

7 ｢Aー、呼んでるんやけど？｣

んー、これはカイに相談案件かもしれない。

7｢なぁ。呼んでるんやけど。｣

急に右腕を引っ張られて松尾太陽の腕の中にすっぽりとおさまる。

『わ、びっくり。離してよ、てかどこまで付いてくんのさ』

7｢やだ、離さへんし、家はこっち方向やからええの。

そんで、なんで俺のこと無視するん？｣

考え事をしてたと言い訳すればいいかと思って無視をしていたなんて言えない。

『考え事してた。てかお願い離して』

7｢じゃあ、離すから、一つだけお願いしてええ？｣

交換条件を求める松尾太陽に頷きながら答える

『いいよ、なに？』

7｢松尾太陽って呼ぶのやめてくれへん？タカシとかでええから！｣

あれ、思ったよりハードではなかったようだ。

『いいよ』

そういうと、嬉しそうに私を解放する。

少し先を歩いて夕日の赤に染まった空を見上げるタカシ。

7｢なんか、付き合ってもないけど俺、Aと居られるってすごい幸せやなぁって思う！｣

夕日のせいかな、すごくタカシの笑顔が綺麗に輝いてた気がした。

『幸せならよかったよ。じゃ、家ここだから。じゃあね。

タカシ』

呼び捨てに気づいたタカシはパッと明るくなって、また明日！って手を振る。

『なんだよ。家こっちじゃないんじゃん』

反対方向に歩く彼は案外良い奴なのかもしれない。