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次の日


A「...ふぁぁあ。」

欠伸を漏らしながら背伸びもする。

まだ完全に日が出ていない朝。

普段なら、というか前までならこんな時間に起きるなんて滅多に無かった。

私の生活が変わり始めている。

学校の準備をして、着替えて外へ出る。


薄暗い道を歩き目的地へ行くともう練習している人の姿が。

するとその影は私の存在に気づいたようでこちらを向く。


流川「...おーきたか。A。」

名前呼びに特別感を感じながら

A「...うんっ」

と頷く。それに答えるように微笑み、流川の視線はリングへと戻された。

何度リングへボールへ吸い込まれたのか、もうわからないくらいになったとき。

流川「...バスケしないのか。」


まるで私がバスケをしていたことを知っているような口振りだ。言ったっけ。まあいいや。


A「...もう何ヶ月もやってない」


流川くんのバスケを見てて


やりたいと何度も思ってる。


不意にパスが飛んできた。

流川「やりてーんだろ。お手並みハイケン。」

別に、、と遠慮しようとしたが、欲には負ける。

A「ふふっ期待しないでね」

といいスリーポイントシュートを放ってみる。

打った瞬間に分かる。この感覚。

弧を描いて飛んでいくボール。

思った通りにリングに吸い込まれていった。


流川「すげ。ワンハンド。」

照れ隠しも含めて

A「....マグレ」

と言った。

流川「マグレで3Pが入るわけねーだろどあほー。」

と私のおでこを小突く。

しかもワンハンドと呟く。

そんな流川くんがおかしくて思わず吹き出してしまう。
A「ぶふっっ、」

流川「元々は誰かサンがマグレとかいうカラ..」

と始まったので

A「はいはい。練習練習。」

と残りの時間の練習を促し本日の朝練は終了した。


帰り道はやはり送ってくれた。

別れ際でふと思った。

A「なんであの時私にボール渡してくれたの?」
流川「...やりたそーな顔してたから..。」
A「えっっっ嘘。私そんな顔に出てた..?」

うん、と頷く。

流川「..バスケ好きなんだな。」
A「うん。大好き。」

流川くんは満足そうな表情を浮かべ

流川「じゃ。またがっこーで。」
A「またね流川くん」
流川「...チガウ。かえで」
A「...またね。かえで!」

再び流川は満足そうな表情を浮かべ朝の時間は終了した。

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作者名:ももちゃ | 作成日時:2022年12月20日 21時

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