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コツコツ
自分の歩くヒールの音の後ろから
スタスタ
誰かの歩く音
同じ速度、一定の距離、
何かやだな、気になっちゃう
別に私が美人じゃなくても
お金を持ってなさそうに見えても
そんなの関係ない時もある
とにかく今前に見えてるコンビニまで
あのコンビニに入って後ろの人を先にやり過ごしてから
また歩いて帰ろうか
それともコンビニでタクシーを呼ぼうか…
そう思ってたのに
『きゃ…』
コンビニ手前の公園で身体に衝撃
着いた手のひらと膝がヒリヒリする
【お姉さん、俺と遊ぼう？】
目の前にはガラの悪そうな若いお兄さん
あと少しだったのに…
あの目の前のコンビニでどうにかできると思ったのに…
こんな真っ暗な遅い時間に
どうせ叫んだって助けは来ない
まあ、恐怖で声も出ないけど…
ジリジリと迫ってくる男に
逃げようと思っても身体が動かない
事件に巻き込まれるのは突然
それを助けてくれるヒーローなんて現実にはいない
【無抵抗は助かるけど、面白くないな…】
手、出してきたら噛みちぎってやらなきゃ…
少しくらい抵抗できるかな…
無抵抗なんて私らしくない…
男の手が私の服にかかった時に
「あ、やっぱり？さっき声聞こえたと思ったんだよね…」
「あ、ヒョン、居たの？」
「おー、」
数人の男の人の声
人数増えたとか詰んだな…
いや、人生終わったわ…
ドカッ！！
次の瞬間、何か変な音と
【…う"あ"ぁ"…】
男の呻く声
『きゃ！』
腰に手が回ってきてそのまま肩に担がれ
移動する景色
…次はどこに連れていかれて…何をされるの…？
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作者名：まこと
| 作成日時：2023年10月28日 20時
