メンパから始まる恋 (ページ13)

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彼女は韓国に無事到着し

その日のうちにバイト先を決めたらしい

電話口で嬉しそうに話す彼女の声を聞いているだけで、なんだかこっちまで嬉しくなってくる

「あのさっ」

この前は雑誌の撮影が入っていたため
Aに会いにいけなかった

「明日、明日はあいてるかな」

すぐに帰ってくる返事

『はい！大丈夫です』

時間と集合場所を決め
一応初対面だから
どんな服を着て～

とかも詳細に教えあい

「じゃあ、また明日」

そう言って電話を切る

なんだか喉が痛いけど
トレーニングのしすぎかな

翌朝

なんだか重たい体を引きずって
リビングに足を運ぶ

CP『おまっ、顔まっかだぞ』

DN『えーちょっとヒョン！だだだ大丈夫ですか？！』

俺の顔は大層赤いらしい

救急箱にはいっている体温計で
熱を測ってみる

【38.2℃】

これはヤバい
今日はAとの約束の日なのに

薬を飲み込み
寝巻きのスウェットから私服に着替え用とボタンをはずす

DN『ちょっとヒョン！まさかそれで出かけるなんて言わないよね？』

出かけるよ
でかけますとも。

この日をどれだけ楽しみにしていたか

しかし身体は正直だ

ボタンに手を掛ける動作さえも
フラフラして手元が狂う

やっぱりむりか

しかし時間はもう刻一刻と迫っていて
待ち合わせの時間まであと20分

きっと彼女は既に家を出ているだろうし

ハァ、、
ほんとに俺って情けない

誰かに代わりに行ってもらって
俺のことを伝えてもらおう

ミンギュ？

いやだめだ
彼女はミンギュぺん

いい仲になられても困る

やはりリーダーか？

いやいや
一般人でしかも俺たちのファンと会うなんて言ったら反対するに決まってる

、、、

やっぱりアイツしかいないか

覚悟を決めた俺は
そいつを手招きして呼び
耳元で周りに聞こえない声で呟く

『いいかよく聞け、おまえにだけ重大なミッションを与える』