17.2 啜り泣きのアイツ ・・・ ヒチョルン ページ34
さて、どうしたもんか?
俺は胡坐をかいて腕組みし、目を閉じて集中して考え始めた。
まずは、リョウにゃんだ。
きっと熊と狼がタヌキの姉さんの元へ連れてってくれるだろうし、
そしたら薬草で腫れた目を治してくれるはずだ。
で、その後は?
「うっく・・・うう・・・」
何となく成り行きでタヌキの姉さんのとこへ行く事になったけど、
正直、その後の事は、考えてなかった。
漠然と、“黒い化け物”を退治する事を考えていたけど、
まさかこんな事になるとは思わなかったし。
「・・・うう・・・う・・・っく・・・」
大体、“黒い化け物”の正体は誰も知らないし。
どうやって探すんだ?
ていうか、熊と狼がそいつを探しに行ったら、
リョウにゃんはどうなるんだ?
アイツの性格じゃ、一緒に戦うなんて選択肢は無いだろうし・・・。
「ううっ・・・うっ」
ここはやっぱり、逃げることを考える方が良さそうだ。
でも、どうやって???
「ううっ・・・」
むむ・・・(-"-)
「てめえ!うるせいぞ!!ヽ(`⌒´メ)ノ」
「え!?ぼ、僕!?(@_@;)」
「ちげ〜よ!ヽ(`⌒´メ)ノ」
傍で驚いているシオンを払いのけ、
俺は鉄格子の方へ行って、そこから叫んだ。
「なんなんだよ、さっきから!泣きたいなら泣けば良いだろ!!
変な啜り泣きしやがって!考え事が出来ねえじゃねえか!!」
すると、ピタリと止んだ啜り泣き。
フン!これで考えに集中できる。
俺は元の場所に戻ると、胡坐をかいて、目を閉じた。
「あの・・・ごめんなさい・・・ヒック」
俺は目を開き、シオンと顔を見合わせた。
あの声!
口パクでシオンに言うと、ゆっくりと首をかしげた。
ここは慎重に行くべきと思います
シオンが俺にそう口パクした。
俺はウンウンと頷くと、ゆっくりと立ち上がり、
もう一度鉄格子の傍に移動した。
すぐ傍に、シオンも音を立てずに移動してきた。
「おい!何で泣いてるんだ?」
声の方に向かって、見えない相手に話しかけた。
「あのっ、一緒だったタラムが、居なくて、せっかく会えたのに・・・っく・・・」
タラム???
「だから、僕、また一人で・・・ううっ・・・ごめ・・・
うわ〜〜〜〜〜〜ぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
突然、耳をつんざくような大声で泣き出したから、
俺もシオンも指を耳の中に突っ込んだ。
シオンに顎で合図して、急いで一番奥の壁際へと移動した。
人違いか。。。。チェッ(-"-)
18.1 涙が止まらない! ・・・ドムヘ→←17.1 啜り泣きのアイツ ・・・ ヒチョルン
30人がお気に入り
「K-POP」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
koyuki(プロフ) - よーこさん» やっとです!(^^♪楽しみにしてくれてありがとうございます!これからも頑張ります(^^)/ (2016年6月18日 19時) (レス) id: 1916766084 (このIDを非表示/違反報告)
よーこ(プロフ) - やっと会えた~(T0T)更新いつも楽しみにしてます(*´∇`) (2016年6月18日 19時) (レス) id: 8020ec2b45 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:koyuki | 作成日時:2015年12月27日 14時